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■用語 熱中症 [用語(ね)]





[晴れ]暑さによって体温調節がうまくいかず、体内に熱がこもることで起こる急性の障害の総称
 熱中症とは、暑さによって体温調節がうまくいかず、体内に熱がこもることで起こる急性の障害の総称。
 専門的には、「暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって体の中でたくさんの熱を作るような条件下にあった者が発症し、体温を維持するための生理的な反応より生じた失調状態から、全身の臓器の機能不全に至るまでの、連続的な病態」されています。熱中症という漢字は、読んで字のとおり、熱に中(あた)るという意味を持っています。
 この熱中症には、いくつかの種類があります。熱波により主として高齢者に起こるもの、高温環境で幼児に起こるもの、暑熱環境での労働で起こるもの、スポーツ活動中に起こるもの、夜間熱中症とも呼ばれ夕方5時以降の夜間に起こるものなどです。
 いずれのケースも、体内に熱がたまったために温熱中枢が障害され、体温調節機能が破綻(はたん)して、体温が異常に上昇した結果、肝臓、腎臓(じんぞう)、中枢神経などに障害を起こします。日射病、熱けいれん、熱疲労(熱ひはい)、熱射病、熱失神などさまざまな病態が、熱中症には含まれます。
 日本における熱中症の発生は、かつては軍隊や労働現場で発生するとされていましたが、近年では日常生活時やスポーツ活動中に発生しています。
 熱中症というと「暑い環境で起こるもの」という概念があるかと思われますが、労働やスポーツ活動中に起こる熱中症では、体内の筋肉からの大量の熱の発生と脱水などの影響により、寒いとされる環境でも発生し得るものです。実際、11月などの冬季でも、死亡事故が起きています。活動開始から比較的短時間の30分程度からでも、発症する例もみられます。
 また、熱中症というと日中の炎天下や蒸し暑い時の外出中、労働中、スポーツ中に発症するものが多数を占めますが、近年では熱中症による死亡者の約40パーセントは夜間に亡くなっています。
 そもそも真夏日や猛暑日、熱帯夜が多い年は、熱中症で亡くなる人も増えます。一般的には、最高気温が25度を超えると熱中症の発症者が現れ、30度を超えると熱中症で死亡する人の数が増え始めるといわれています。
 気温が低くても、湿度が高ければ、汗が蒸発しにくくなって体内の熱がうまく放熱できなくなるため、熱中症の危険が高くなります。例えば、気温が25度以下でも、湿度が80パーセント以上ある時は、注意が必要となります。また、風が弱い時は、汗をかいても体にまとわりついて蒸発しにくくなって、体温を下げる効果を弱めてしまうため、体に熱がこもりやすくなるので危険です。
[晴れ]熱中症の症状
 熱中症の症状は、大量発汗、強い口の乾き、倦怠(けんたい)感、興奮、高体温、発汗停止、悪心(おしん)、嘔吐(おうと)、脱力感、反射の低下、筋けいれん、強い頭痛、めまい、失神、精神錯乱、昏睡(こんすい)、意識不明などがみられます。最終的に呼吸停止、心停止に至ることもあります。
 熱中症を暑熱障害、熱症として、重症度で分類すると、以下のようになります。
●1度(軽症度)、熱けいれん: 四肢や腹筋の痛み、時には腹痛を伴ったけいれんがみられます。多量の発汗で、塩分などの電解質が入っていない水のみを補給した場合に起こります。呼吸数が増加し、顔色が悪くなり、めまいなどもみられます。
●2度 (中等度)、熱疲労: めまい、疲労感、虚脱感、頭痛、失神、吐き気、嘔吐、血圧の低下、頻脈、顔面の蒼白、多量の発汗などで、ショック症状がみられます。脱水と塩分などの電解質が失われて、極度の脱力状態となります。
●3度 (重傷度)、熱射病:2度の症状に加えて、意識障害、奇怪な言動や行動、過呼吸、ショック状態になります。温度調節機能の破錠による多臓器障害が起こり、脳、肺、肝臓、腎臓などに障害が生じます。
 熱中症の初期症状はめまいや、頭痛、吐き気などで、特有の症状ではないので気付きにくいとされます。
 夜間熱中症の場合は、室内にいても発症します。特に都会では、ヒートアイランド現象により夜間になっても気温が下がりにくく、日中の熱が建物の壁などに吸収されて室内にこもりやすくなります。そのため、気密性が高い最近の住宅では、室内はサウナのような状態となり、就寝している間に知らず知らずに発症することになり、命を落とす高齢者が続出しています。
 高齢者は体温調節機能が低く、体に熱がこもりやすい上、暑さやのどの渇きを感じにくいため、熱中症や夜間熱中症になりやすくなります。
 高齢者の中には、エアコンは体に悪いと誤解して全く使わなかったり、トイレが近くなるからと水分を取らない人もいます。また、防犯の観点から、窓を閉め切って眠ってしまう人もいます。そのような状態での睡眠中は、水分を取ることができないので、脱水状態となり、朝起きた途端に意識障害や心疾患などが起こってしまう危険もあります。
[晴れ]熱中症の手当と治療
 熱中症は、いくつかの症状が重なり合い、互いに関連し合って起こります。また、軽い症状から重い症状へと症状が進行することもありますが、きわめて短時間で急速に重症となることもあります。
 しかも、熱中症は大変に身近なところで起きていますので、十分にその危険性を認識しておくことが必要です。 
 もし周りの人が熱中症にかかった場合には、すべての症状に対して次の三つが手当の基本となります。
●休息:安静にさせる。そのための安静を保てる環境へと運ぶことともなる。衣服を緩める、また、必要に応じて脱がせ、体を冷却しやすい状態とする。
●冷却:涼しい場所、例えばクーラーの入っているところ、風通しの良い日陰などで休ませる。症状に応じて、必要な冷却を行う。
●水分補給:意識がはっきりしている場合に限り、水分補給を行う。意識障害がある、吐き気がある場合には、医療機関での輸液が必要となるので、直ちに救急車を呼ぶこと。
 以上の三つをベースとして手当を行い、症状やその程度によって追加して望まれる手当も派生します。
 医療機関での治療においては、氷水浴、アルコール冷却などを行い、ラクテック、生理食塩水、デキストラン製剤などの輸液を行います。
[晴れ]熱中症の予後と予防
 熱中症にかかった人が、暑い環境での活動や運動を再開するには、相当の日数を置く必要があります。
 どんなに症状が軽かったとしても、1週間程度。症状が重くなるにつれ、日数は増えていきます。詳しくは医師と相談の上、当人の調子を照らし合わせながら、再開を決めることになります。 
 その間は、暑い環境での活動や激しい運動は、厳禁となります。十分に回復するまでの休息の日数を置いた上、涼しいところでの軽めの運動から開始し、徐々に運動負荷を上げていくのがよいでしょう。 また、一度かかった者は再度かかりやすいとも見なされていますので、十分に注意をしつつ、活動や運動を行うようにしなければなりません。
 熱中症を予防するための注意事項について述べれば、酷夏の運動場、体育館、海水浴場、市街地などにいて、通風性がよくない場合には熱中症を起こしやすいので、スポーツドリンクなどで塩分を含む水分補給を積極的に行うことが必要です。休息を多く取り入れ、激しい運動は中止すべきです。
 夜間熱中症を防ぐためには、まず、こまめに水分を取ること。のどが渇いた時にはすでに脱水に近い状態になっているといわれ、補給した水分が体全体に運ばれるまでには時間差があるので、早め早めに水分補給をすることが大切です。のどの渇きを感じた時だけガブガブ飲むのではなく、のどが渇く前に少量の水を取るようにするとよいでしょう。
 特に、夜眠る前と朝起きた時の水分補給は忘れずに。風呂に入る時も水分が失われやすいので、入浴前後に水分を取り、40度以下のぬるめの湯で、あまり長湯にならないようにしましょう。寝ている間にもかなりの水分が失われますので、枕元に飲料を置いて水分の補給に努めましょう。
 また、汗と一緒に体のミネラルが不足してしまうので、塩分や糖分も適度に補給するとよいでしょう。真水(軟水)だけではなく、ミネラルウォーター(硬水)、麦茶、梅干入りの水、スポーツドリンクを時々飲むようにすると、手軽にミネラルが補給できます。
 ただし、冷たい水やビール、コーヒーなどの飲みすぎには注意を。冷水は胃の調子を悪くしたり、体の冷えの原因になることがあり、ビールやコーヒーなどは利尿作用が強く、脱水を進めてしまうことがあるからです。
 水分補給に加えて、気を付けたいのが室温の調整です。冷やしすぎはよくありませんが、気温30度を超えるような時は、何らかの方法で室温調整が必要です。湿度計付き温度計を置き、室温28度、湿度60パーセントになったらエアコンを使うなど、目で確認できる温度の管理がお勧め。
 エアコンが苦手な人は、送風が直接体に当たらない工夫をしたり、隣の部屋のエアコンをつけるようにしたりすると、冷やしすぎを防ぐことができます。どうしてもエアコンが苦手という人には、扇風機や冷却マットなどの使用をお勧めします。
 さらに、部屋の中でじっとしていると、室温に対して鈍くなってしまうので、時々体を動かしましょう。汗をかくのが嫌だと感じる人もいるようですが、汗には体の熱を下げ、余分な水分を排出する働きがあるので、適度に汗をかくことは必要です。
 水分を補給しても、ただため込むだけでは脱水を防ぐことはできず、体がむくむ原因になります。血液循環をよくして水分を体全体にゆき渡らせ、古い水分を老廃物と一緒に汗や尿として排出し、水を循環させることが大切。
 ふだん運動不足の人や代謝がよくない人は、汗をかきにくく、その結果、熱が体にこもったり、余分な水分がたまって体調を崩してしまうこともあるので、日頃から汗をかける体に整えておくことも必要。
 暑さにより体は疲労し、体の代謝が弱って脱水症状が進みますので、夜の睡眠に影響しない程度の軽い昼寝をし、夜は十分に睡眠を取って体を休めましょう。そうすれば、熱中症や夜間熱中症、夏バテから体を守ることができます。
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