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■認知症疑いの高齢運転者、医師の診断へ手引き 日本医師会が公表 [健康ダイジェスト]




    
 日本医師会は8日、認知症の疑いがある高齢者が運転免許を更新する際に、一般の医師が診断書を作成するための手引きをホームページで公表しました。
 運転免許証の更新で、認知症の疑いがある75歳以上の高齢者に医師の診断が義務付けられる改正道路交通法が12日に施行され、専門医でなくても診断書を書く機会が増えると予想されるため、具体的な診断書の書き方を例示したほか、運転をやめた高齢者への心のケアなど、かかりつけ医が果たす役割を盛り込んでいます。
 改正道交法では、75歳以上のドライバーに対して、3年に1度の運転免許証の更新時に加え、信号無視など18項目の違反をした際に、認知機能検査を実施。「認知症の疑いがある」と判定された高齢者には医師の受診を義務付け、かかりつけ医がいない場合は都道府県公安委員会が医療機関を紹介します。
 2015年に約4000人だった受診者は、年間約5万人に拡大するとみられています。日本医師会によると、「認知症の疑いがある」と判定された高齢者の受診は保険診療の対象になり、診断書の発行は自費になります。
 手引きは、定期的に受診している患者とそうではない患者に分け、診断の流れや診断書の記載方法を示しました。少なくとも1年以上定期的に診察した患者で、心身の状態や生活状況を家族からも含めよく把握できていれば、認知機能検査をした上で診断書を書きますが、診断が難しい場合は専門の医療機関の受診を勧めます。初めての患者で、家族らから全く情報が得られない場合も専門医療機関の受診を勧めます。
 明らかに認知症が進み、車の運転に危険が予想される場合には、運転の断念を説得することも求めました。認知症ではないと診断した高齢者が後で事故を起こして認知症だったとわかった場合については、「通常、医師の刑事責任が問われることはない」としています。
 かかりつけ医が果たす役割としては、車の運転の中止による本人や家族の状態の変化への注意、運転をやめた高齢者への心のケア、代替の交通手段や生きがいを一緒に考える大切さなどを挙げています。本人が納得して運転をやめるためには本人・家族や周囲との協議が大切で、「信頼関係ができているかかりつけ医からの説明は大きな役割を果たす」と指摘しています。
 日本医師会の松原謙二副会長は、「かかりつけ医が本人や家族とよく相談して、自主返納に導く方法もある。車がないと生活できない地域もあり、免許を失った人を支援していくことも重要な役割だ」と話しています。
 手引きは日本医師会のウェブサイトは(http://www.med.or.jp)の「医師のみなさまへ」に掲載されています。

 2017年3月10日(金)
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