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■軽度認知障害の有無を簡易に判定 日大工学部、血液検査データのみで [健康ダイジェスト]




 日本大学工学部(福島県郡山市)は、認知症に移行する前段階の「軽度認知障害(MCI)」の有無を一般の健康診断の血液検査結果を使って、簡易に高精度で判定する手法を開発しました。
 これまでは専門的な問診や画像診断などが必要でしたが、健康診断で実施する血液検査のデータのみを使って、9割を超す高い確率で推定できるといいます。高齢社会の課題である認知症のリスクを早期に発見し、症状悪化の予防につなげます。
 軽度認知障害は健康な状態と認知症の中間にあり、日常生活に支障はないものの、年齢などでは説明できない記憶障害がみられる段階。早期に把握すれば、予防に向けた生活習慣の見直しなどに早く取り組めるメリットがあります。
 認知症の診断は、記憶力、言語理解力などを調べる問診や、磁気共鳴画像装置(MRI)、陽電子放射断層撮影装置(PET)などを使った精密検査が必要で、時間と費用がかかります。受診の機会も限られるため、軽度認知障害から認知症に移行した後に診断されるケースが多くなっています。
 新たな手法は、人工知能(AI)の深層学習(ディープラーニング)を活用して、過去の膨大な症例から、タンパク質など血液の成分と認知症の進み具合の関連を分析。その結果を新たな受診者の血液のデータと突き合わせて判定します。通常の健康診断の結果をそのまま利用できるので、時間や経費の負担軽減につながります。
 日大工学部の酒谷薫教授と大山勝徳准教授が研究し、すでに特許を出願しています。個人が自分の健康診断の結果から判定を調べられるスマートフォン(スマホ)向けのアプリ開発も、福島県内のIT企業と連携して進めています。
 酒谷教授は、「超高齢化社会の中で認知症対策の大事な切り札になる」と語っています。

 2017年6月11日(日)
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