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■過去にアスベスト使用の公営住宅、全国に2万2000戸以上 民間団体が調査 [健康ダイジェスト]




 発がん性があるアスベスト(石綿)が過去に使われていた公営住宅が全国に少なくとも2万2000戸以上あることが、民間団体「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」などの調査で明らかになりました。
 かつて公営住宅に長年住み、最近になってアスベスト特有のがんである中皮腫を発症したケースが出てきたため、中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会などが今年3月から始めた全国の労働基準監督署への聞き取りや情報公開請求を通じて、国や全国の自治体が保管していた公営住宅の管理台帳などを詳しく分析しました。
 その結果、肺がんや中皮腫などの深刻な健康被害を引き起こすアスベストが過去に使われていた公営住宅が全国に2万2000戸以上あることが、初めて明らかになりました。内訳は32都道府県にある公営住宅約8700戸と、6都府県の都市再生機構(UR)の住宅や都営住宅など約1万3500戸で、その多くが1988年以前に建設されています。
 ただし、自治体などによっては、公営住宅を解体したり記録を廃棄したりして把握し切れていないところもあり、実際にアスベストが過去に使われた公営住宅はさらに増える見込みです。 
 公営住宅のアスベストを巡っては、危険性が明らかになった1988年以降、国が全国の自治体などに対策工事を行うよう通知しましたが、国は公営住宅での具体的なアスベストの使用実態を把握していなかったほか、自治体も対策工事が行われる前の住民への十分な注意喚起は行っていませんでした。
 さらに、公害などのリスク評価に詳しい東京工業大学の村山武彦教授が、アスベストが使われた2万2000戸の公営住宅のうち、対策工事が行われる前の住民について分析したところ、アスベストを吸い込んだ可能性のある人は、23万人余りに上ると試算されました。
 村山教授は、すべての住民に健康被害が生じるわけではないとした上で、「公営住宅に使われたアスベストによって、がんなどを発症する危険性は否定できない。国や自治体は過去の記録をもとに、対策工事が行われる前に住んでいた人を中心に、情報の提供や注意の呼び掛けを進める必要がある」と指摘しています。
 住宅の壁や天井を強くするために吹き付けて用いられたアスベストについて、国は1988年に空気中に飛び散る危険性が高く、肺がんなどの原因になるとして、全国の自治体に対し公営住宅での除去や封じ込めなどの対策工事を行うよう求める通知を出したほか、2005年からは国土交通省などが都道府県や市区町村に対し、対策工事がどの程度進んでいるか年に一度、報告を求め調査してきました。
 しかし、この調査では、国はアスベストが使われた公営住宅の件数などしか把握していなかったほか、都道府県や市区町村も一部を除いて住宅の名称や所在地を公表しておらず、対策工事が終わる前に住んでいた人への注意喚起もほとんど行っていませんでした。
 中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会は、ホームページ(https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/)で、アスベストが使用されていた公営住宅の名称のほか、住宅の建設年度や対策工事が行われた時期など、住民がアスベストを吸い込んだ可能性がある期間についての情報を掲載し、かつて住んでいた人たちに注意を呼び掛けています。

 2017年6月14日(水)
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