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■推奨されない2種類の画像検査、認定病院の半数で頻繁に実施 医学放射線学会が初の調査 [健康ダイジェスト]



 日本医学放射線学会が「医学的根拠がない」などとして推奨していない画像検査のうち、早期乳がん患者に関する検査など2種類が、認定病院の半数で頻繁に行われていたとする調査結果を、同学会の委員会が公表しました。
 不適切な画像検査の実態が明らかになったのは、初めて。
 日本医学放射線学会は「医学的根拠がない」もしくは「効果がない」との理由から、37種類のコンピューター断層撮影(CT)装置や磁気共鳴画像化装置(MRI)などを使った画像検査を「推奨しない」としてガイドライン(指針)に示しています。
 調査は昨年1月、常勤の放射線科医が1人以上いるなど日本医学放射線学会認定の189の専門医研修病院を対象に、37種類の画像検査それぞれについて、実施状況をオンラインで尋ね、165の病院が回答しました。
 その結果、認定病院の半数で「非常に頻繁」もしくは「頻繁」に実施されていたのは、遠隔転移を調べるため早期乳がん患者に行う手術前の胸部CT検査(54%)と、重い病気が原因とみられない頭痛を訴える成人への頭部CT・MRI検査(50%)の2種類。遠隔転移を調べるため早期乳がん患者に行う手術前の腹部画像検査(43%)が続きました。
 主治医が依頼する画像検査で疑問に感じたケースを放射線科医に尋ねたところ、「撮影依頼の範囲が広すぎる」「明らかな兆候がないのに全身の撮影を依頼する」「頻繁に(または長期間)繰り返す」などの回答が多くなりました。
 また、認定病院の2割で主治医が放射線科医からのアドバイスをほとんど受けることなく、推奨されない画像検査を依頼していました。その理由としては、「患者をみて検査を決めた主治医に放射線科医が助言するのは難しい」(59%)、「放射線科医が主治医に助言するだけの時間がない」(56%)などの回答が多くなりました。
 日本は現状、「CT大国」「医療被ばく大国」と呼ばれています。経済協力開発機構(OECD)のヘルス統計2017によると、人口100万人当たりのCT装置の数は日本が107台と加盟35カ国の中で最も多く、1000人当たりの撮影回数も231回と2番目に多くなっています。日本でCT検査が多い理由の一つに、医療システムの問題を指摘する声があリます。日本の外来は、診察や検査をすればするだけ病院やクリニックの収入になる出来高払い。だが、検査料は1回約1万円と海外に比べて安いため、病院やクリニックはCT検査の数を増やそうとしがちだとされます。
 こうした現状を踏まえて、日本医学放射線学会主導の研究では、主治医が画像検査を放射線科医に依頼する時には、ガイドラインや患者の過去の検査情報を示し、検査が必要かを判断できる支援システムの開発を目指しており、今年3月までに試作品の効果を検証する予定です。
 調査を担当した日本医学放射線学会委員会メンバーの隈丸加奈子・順天堂大学准教授(放射線医学)は、「CT検査は患者の被ばく問題もあり、慎重に行われるべきだ。指針に基づいた画像検査が行われるよう検査を依頼するシステムの改善が求められる」と指摘しています。

 2018年1月7日(日)
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