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■髪の毛を作り出す毛包を大量培養する技術を開発 理研、脱毛症の治療実現に向け [健康ダイジェスト]





 脱毛症などの治療に応用するため髪の毛を作り出す「毛包(もうほう)」という器官を人工的に培養して大量に増やす技術を理化学研究所などの研究チームが開発し、7月から動物で安全性を確かめる試験を始めることになりました。
 薄毛などの脱毛症に悩む人は全国に2500万人以上いると推計されていますが、男性ホルモンをコントロールする薬の投与など治療法は限られていて、理化学研究所などでは毛髪を作り出す毛包と呼ばれる器官を再生医療の技術で作り移植する治療法の開発に取り組んでいます。
 理化学研究所やベンチャー企業の研究チームが4日、会見を開き、人の頭皮にある3種類の細胞を取り出して増やし、さらに専用の特殊な機械で3種類の細胞を一緒に培養することで、毛包を大量に作り出す技術の開発に成功したと発表しました。
 研究チームによりますと、20日間ほどで髪の毛1万本に相当する約5000の毛包を作り出せるとしています。
 研究チームでは、7月からマウスに移植して安全性を確かめる試験を始める方針。安全性や効果が確認できれば、思春期以降に額の生え際や頭頂部の髪の毛が次第に細く、短くなって薄毛となる男性型脱毛症の人を対象にした臨床研究を2019年にも始め、早ければ再来年の2020年にも実用化したいとしています。
 理化学研究所の辻孝チームリーダーは、「これまでにない方法を実現し、患者さんたちの生活の質の改善に貢献したい」と話しています。
 脱毛症全体では全国に約2500万人以上いますが、そのうち男性型脱毛症の患者は約1800万人いるとされ、主に20歳代後半から30歳代にかけて症状が進みます。
 これまでは、原因となる男性ホルモンをコントロールする内服薬のほか、塗り薬などが治療の中心となっています。また、脱毛症や薄毛治療への社会的なニーズは高く、薬以外にもかつらや植毛、それに育毛剤の開発など、その市場規模は2000億円に上るというデータもあります。

 2018年6月5日(火)
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