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■用語 続発性女性化乳房症 [用語(さ行)]





[iモード]後天的な理由により、男性に乳房の発育を認める疾患
 続発性女性化乳房症とは、後天的な理由により、男性の乳房が女性のような乳房に膨らむ疾患。乳がんと間違われやすい疾患です。
 男性に乳房の発育を認める疾患である女性化乳房症には、この後天的に発症する続発性女性化乳房症と、小児期より発症し先天性ないし遺伝性と考えられる遺伝性女性化乳房症(アロマターゼ過剰症)とがあります。
 本来、男性の乳房は女性の乳房のように発育しませんが、乳房に膨らみや、しこりが現れたり、自発痛や圧痛を感じることがあります。肥満により脂肪のボリュームが増えたことによる乳房の肥大は、通常の女性化乳房症とは区別されています。
 真の意味での女性化乳房症は、両側もしくは片側の乳腺(にゅうせん)が一時的に増殖して、乳頭部や乳輪の下に腫瘍(しゅよう)のようなものが現れる症状をいいます。
 女性化乳房症のうち、遺伝性女性化乳房症(アロマターゼ過剰症)は、女性ホルモン(エストロゲン)の過剰分泌により、思春期より前ごろから症状が現れ始め、父親または兄弟に同様の症状がある場合には、この遺伝性女性化乳房症が疑われます。大きな症状としては、乳房の肥大を繰り返したり、低身長、性欲の減退などがあります。この疾患は、女性にも発症することがあり、症状は巨大乳房症や不正出血になったりします。
 一方、続発性女性化乳房症には、思春期や更年期の生理的なホルモンバランスの乱れによる一過性のもの、肝臓の機能障害による女性ホルモン(エストロゲン)の増加によるもの、薬剤の副作用によるものがあります。また、原因がわからないものも多くあります。
 思春期や更年期の生理的なホルモンバランスの乱れによる一過性の女性化乳房症は、思春期の13~14歳、更年期から老年期の50~80歳に起こり、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れるのが原因となって、乳腺が異常に増殖して乳房が肥大します。普通は、ほうっておけば自然によくなります。
 肝臓の機能障害による女性ホルモンの増加による女性化乳房症は、重い肝臓障害や肝硬変などを患っている男性に起こることがあります。男性ホルモンは精巣で作られ、血液中に入って全身に運ばれ、筋肉、骨、脂肪、皮膚などにたどり着き、その後一部は女性ホルモンに変わります。この女性ホルモンが骨を強くしたり、抜け毛を防いだりする役割をしています。
 役割を終えた女性ホルモンは、その後肝臓に向かい、最終的には肝臓で分解されます。そのため、肝臓の機能に障害があると、女性ホルモンがうまく分解できなくなる結果、男性の乳房に女性ホルモンがたまって乳房が膨らむことがあります。
 薬剤の副作用による女性化乳房症は、女性ホルモンに似た働きをする薬剤などを摂取したことによる副作用として起こりますが、理由ははっきりわかっていません。薬剤としては、女性ホルモン剤、前立腺(ぜんりつせん)疾患治療剤、男性型脱毛症治療剤、利尿剤、降圧利尿剤、血管拡張剤、降圧剤、強心剤、抗結核剤、抗潰瘍(かいよう)剤、抗アレルギー剤、抗けいれん剤、胃腸運動賦活剤、抗真菌剤、向精神剤などで起こっています。
 男性の続発性女性化乳房症の多くは問題のないものですが、原因がはっきりしないものもあり、乳がんなどのほかの疾患と区別するためには、外科、乳腺外科を受診することが勧められます。また、女性のように乳房が大きくなることで、特に思春期で大きな悩み、心の負担になるような場合は、美容外科や美容皮膚科などを受診し、美容的な乳房の外科手術などを受けることも勧められます。
[iモード]続発性女性化乳房症の検査と診断と治療
 外科、乳腺外科の医師による診断では、原因がわからないものも多いため、問診を行って、合併症の有無や服薬の有無とその種類について聞きます。
 続いて、触診と、乳がんと鑑別するための超音波(エコー)検査、マンモグラフィー(乳房X線検査)を行います。
 触診した時の多くは、乳頭部や乳輪を中心とした境目の不明瞭な堅い塊として触れます。片側の乳房だけにしか認められない場合や、比較的境目が明瞭で弾力があって、硬く平らなしこりとして触れる場合もあります。
 超音波(エコー)検査では、境界が不明瞭な低エコー像として見られることが多く、マンモグラフィー(乳房X線検査)では、乳頭部の下に広がる乳腺の肥大が腫瘍様の濃厚陰影として見られます。
 確定診断のためには、穿刺(せんし)吸引細胞診、あるいは、針生検(せいけん)を可能な限り行います。
 穿刺吸引細胞診は、専用の針をしこりに刺して一部の細胞を吸引して取り、顕微鏡で細胞の形などを調べる検査。体への負担が少ないのが利点ですが、しこりとして触れないような小さながんなどは、診断できないことも少なくありません。
 針生検は、少し太めのコア針で局所麻酔をして、組織を取り出して調べる検査。体への負担が少ないのが利点ですが、病変が小さい場合は何度も刺す必要があったり、診断が付かないこともあります。
 この際、初回の細胞診、組織診で悪性像がない場合でも、中~高年齢者では、一定期間は外来で経過観察を続けます。
 外科、乳腺外科の医師による治療では、ホルモン異常などの疾患による女性化乳房症の場合でも、原則的には経過観察のみで薬物療法などの治療は必要ありません。薬剤の副作用として現れている女性化乳房症の場合、服用を一度中止したりして原因を調べ、さらには肝硬変などの重篤な肝機能障害などほかの疾患がないか精査します。
 痛みがひどい時は、状況によって非ステロイド系の消炎鎮痛剤を使い、痛みを和らげます。
 副作用の原因になる薬剤を軽減しても症状が改善されない場合や、女性のように乳房が大きくなることで悩んでいる場合は、外科的手術を行い、肥大した乳腺の組織をほぼ全部、または一部切除します。
 手術後、乳腺を切除した部分に空洞ができるため、血液がたまって血腫ができた場合は、ドレーンチューブを留置します。細菌が感染した場合は、抗生物質を投与したり、乳腺を切除した部分を洗浄したりしながら経過をみていきます。乳頭部や乳輪の血流障害や皮膚の壊死が起こった場合は、皮膚がゆっくり覆うのを待つ必要があります。




■ジカ熱やデング熱媒介のヒトスジシマカ、5月から活動 感染症研究所が推定 [健康ダイジェスト]





 中南米を中心に感染が広がっているジカ熱や、デング熱のウイルスを媒介するヒトスジシマカが、日本で活動を始める時期を、国立感染症研究所などのチームが推定しました。
 同研究所昆虫医科学部の駒形修・主任研究官と小林睦生・名誉所員らは、2008~2015年に国内各地でヒトスジシマカが採集された日と平均気温の関係を分析。今年3月の平均気温をもとに、今年の蚊の活動開始日を推定しました。
 それによると、熊本市で5月5日、大阪市で5月8日、東京都新宿区で5月10日など、九州から関東までの大半の地域が5月前半でした。盛岡市は6月9日で、九州と1カ月以上の差がありました。実際の活動開始と2日ほど前後する可能性があるといいます。
 駒形さんは、「これまでは研究者らの経験や勘をもとに予想していた。今回の推定結果を蚊の対策に役立ててほしい」と話しています。
 推定では、1年を通じて蚊が活動する沖縄県や、蚊がいない青森県以北は対象外としました。
 一方、ブラジルの保健当局は26日、今年1月からの3カ月間に、同国で報告されたジカ熱の発症件数が9万1000件を超えたことを明らかにしました。
 発表によると、1月3日から4月2日までの期間に、9万1387件のジカ熱発症が報告されており、より貧しい北東部では同3万286件でした。これまでに3人が死亡しているといいます。
 ジカ熱を巡っては、ウイルスの体内潜伏期間や性感染リスクのほか、関連する疾患および障害、ウイルスを伝播するネッタイシマカなどの蚊の種類の把握など、わかっていることは極めて少ない状況です。
 最近では、新生児の小頭症や、まひや死亡の原因となるギラン・バレー症候群などの成人の神経障害の原因と断定されています。

 2016年4月30日(土)

■髪の毛を作る毛包を大量作製  マウスで成功、横浜国大 [健康ダイジェスト]





 髪の毛を作り出す「毛包」と呼ばれる器官を大量に作り出し、新たに毛を生やすことに横浜国立大学の研究チームがマウスを使った実験で成功しました。将来、人の髪の毛を再生させる治療法につながると注目されます。
 この研究を行ったのは、横浜国立大学の福田淳二准教授らのチーム。マウスの胎児から、毛包を形作る上皮性細胞と間葉性細胞の2種類の細胞を取り出して混ぜ、酸素をよく通すようにした300個以上の小さな穴があるシャーレの中で培養しました。すると数日で穴の中で2種類の細胞が自然に分かれ、実際に体内で形作られるのと同じように、数百個単位の毛包が形成されたということです。
 これを生まれ付き毛の生えないマウスの背中に移植したところ、長さ1センチほどの黒い毛が生えてきて、毛が生え替わるサイクルが働き始めたことも確認できたということです。
 これまで髪の毛を作り出す毛包を1つずつ作る研究はありましたが、毛包を人工的に大量に作り出す仕組みができたのは初めてだということで、今後、人の脱毛症などの治療に使えるように研究を進めていくということです。
 福田准教授は、「今後3年間程度で人の細胞を使った臨床研究を進め、10年後をめどに実際の治療として成り立つようにしたい」と話しています。

 2016年4月30日(土)

■用語 女性化乳房症 [用語(さ行)]





[iモード]男性に乳房の発育を認める疾患
 女性化乳房症とは、男性の乳房が女性のような乳房に膨らむ疾患。乳がんと間違われやすい疾患です。
 本来、男性の乳房は女性の乳房のように発育しませんが、乳房に膨らみや、しこりが現れたり、自発痛や圧痛を感じることがあります。肥満により脂肪のボリュームが増えたことによる乳房の肥大は、通常の女性化乳房症とは区別されています。
 真の意味での女性化乳房症は、両側もしくは片側の乳腺(にゅうせん)が一時的に増殖して、乳頭部や乳輪の下に腫瘍(しゅよう)のようなものが現れる症状をいいます。
 このような男性の女性化乳房症には、思春期や更年期の生理的なホルモンバランスの乱れによる一過性のもの、肝臓の機能障害による女性ホルモン(エストロゲン)の増加によるもの、薬剤の副作用によるもの、先天性もしくは遺伝性によるものがあります。また、原因がわからないものも多くあります。
 思春期や更年期の生理的なホルモンバランスの乱れによる一過性の女性化乳房症は、思春期の13~14歳、更年期から老年期の50~80歳に起こり、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れるのが原因となって、乳腺が異常に増殖して乳房が肥大します。普通は、ほうっておけば自然によくなります。
 肝臓の機能障害による女性ホルモンの増加による女性化乳房症は、重い肝臓障害や肝硬変などを患っている男性に起こることがあります。男性ホルモンは精巣で作られ、血液中に入って全身に運ばれ、筋肉、骨、脂肪、皮膚などにたどり着き、その後一部は女性ホルモンに変わります。この女性ホルモンが骨を強くしたり、抜け毛を防いだりする役割をしています。
 役割を終えた女性ホルモンは、その後肝臓に向かい、最終的には肝臓で分解されます。そのため、肝臓の機能に障害があると、女性ホルモンがうまく分解できなくなる結果、男性の乳房に女性ホルモンがたまって乳房が膨らむことがあります。
 薬剤の副作用による女性化乳房症は、女性ホルモンに似た働きをする薬剤などを摂取したことによる副作用として起こりますが、理由ははっきりわかっていません。薬剤としては、女性ホルモン剤、前立腺(ぜんりつせん)疾患治療剤、男性型脱毛症治療剤、利尿剤、降圧利尿剤、血管拡張剤、降圧剤、強心剤、抗結核剤、抗潰瘍(かいよう)剤、抗アレルギー剤、抗けいれん剤、胃腸運動賦活剤、抗真菌剤、向精神剤などで起こっています。
 先天性もしくは遺伝性による女性化乳房症には、小児期より発症する遺伝性女性化乳房症(アロマターゼ過剰症)というものがあります。女性ホルモンの過剰分泌により、思春期より前ごろから症状が現れ始め、父親または兄弟に同様の症状がある場合には、この遺伝性女性化乳房症が疑われます。大きな症状としては、乳房の肥大を繰り返したり、低身長、性欲の減退などがあります。この疾患は、女性にも発症することがあり、症状は巨大乳房症や不正出血になったりします。
 男性の女性化乳房症の多くは問題のないものですが、原因がはっきりしないものもあり、乳がんなどのほかの疾患と区別するためには、外科、乳腺外科を受診することが勧められます。また、女性のように乳房が大きくなることで、特に思春期で大きな悩み、心の負担になるような場合は、美容外科や美容皮膚科などを受診し、美容的な乳房の外科手術などを受けることも勧められます。
[iモード]女性化乳房症の検査と診断と治療
 外科、乳腺外科の医師による診断では、原因がわからないものも多いため、問診を行って、合併症の有無や服薬の有無とその種類について聞きます。
 続いて、触診と、乳がんと鑑別するための超音波(エコー)検査、マンモグラフィー(乳房X線検査)を行います。
 触診した時の多くは、乳頭部や乳輪を中心とした境目の不明瞭な堅い塊として触れます。片側の乳房だけにしか認められない場合や、比較的境目が明瞭で弾力があって、硬く平らなしこりとして触れる場合もあります。
 超音波(エコー)検査では、境界が不明瞭な低エコー像として見られることが多く、マンモグラフィー(乳房X線検査)では、乳頭部の下に広がる乳腺の肥大が腫瘍様の濃厚陰影として見られます。
 確定診断のためには、穿刺(せんし)吸引細胞診、あるいは、針生検(せいけん)を可能な限り行います。
 穿刺吸引細胞診は、専用の針をしこりに刺して一部の細胞を吸引して取り、顕微鏡で細胞の形などを調べる検査。体への負担が少ないのが利点ですが、しこりとして触れないような小さながんなどは、診断できないことも少なくありません。
 針生検は、少し太めのコア針で局所麻酔をして、組織を取り出して調べる検査。体への負担が少ないのが利点ですが、病変が小さい場合は何度も刺す必要があったり、診断が付かないこともあります。
 この際、初回の細胞診、組織診で悪性像がない場合でも、中~高年齢者では、一定期間は外来で経過観察を続けます。
 外科、乳腺外科の医師による治療では、ホルモン異常などの疾患による女性化乳房症の場合でも、原則的には経過観察のみで薬物療法などの治療は必要ありません。薬剤の副作用として現れている女性化乳房症の場合、服用を一度中止したりして原因を調べ、さらには肝硬変などの重篤な肝機能障害などほかの疾患がないか精査します。
 痛みがひどい時は、状況によって非ステロイド系の消炎鎮痛剤を使い、痛みを和らげます。遺伝性女性化乳房症(アロマターゼ過剰症)の場合、脂肪組織で女性ホルモン(エストロゲン)を作っている酵素であるアロマターゼの働きを妨げるアロマターゼ阻害剤が有効とされています。
 副作用の原因になる薬剤を軽減しても症状が改善されない場合や、女性のように乳房が大きくなることで悩んでいる場合は、外科的手術を行い、肥大した乳腺の組織をほぼ全部、または一部切除します。
 手術後、乳腺を切除した部分に空洞ができるため、血液がたまって血腫ができた場合は、ドレーンチューブを留置します。細菌が感染した場合は、抗生物質を投与したり、乳腺を切除した部分を洗浄したりしながら経過をみていきます。乳頭部や乳輪の血流障害や皮膚の壊死が起こった場合は、皮膚がゆっくり覆うのを待つ必要があります。