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■他人のiPS細胞移植、理研が患者募集 目の病気「加齢黄斑変性」を再生治療 [健康ダイジェスト]




    
 他人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作製した網膜の細胞を、重い目の病気の患者に移植する臨床研究を厚生労働省が了承したのを受け、理化学研究所などのチームが6日、神戸市で記者会見し、5人を目標に対象となる患者の募集を始めたと明らかにしました。
 対象は視力低下や視野のゆがみが起き、進行すると失明の恐れもある「滲出型加齢黄斑変性」の患者で、理研などは2014年、患者本人から作ったiPS細胞を使った移植を初めて実施しています。
 今回の計画では、京都大学が備蓄し、他人に移植しても拒絶反応が少ないとされる特殊な免疫の型の細胞から作ったiPS細胞を使います。
 本人のiPS細胞を使う場合は移植まで11カ月かかっていましたが、最短1カ月に短縮でき、約1億円かかっていた費用も5分の1以下になると見込まれ、iPS細胞を使った医療の普及につながると期待されています。
 記者会見で、iPS細胞を目の網膜細胞に変える理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーは、「将来の治療の形がどうなるかが決まる重要な研究で、短い期間で実施するため、気持ちを引き締めていきたい」と述べ意気込みを語りました。
 また、移植手術を担当する神戸市立医療センター中央市民病院の栗本康夫眼科部長は、「今回は、実用化に向けた大きなステップなので身が引き締まる思いだ」と話しました。
 チームでは、5人を目標に患者の募集を始めたということで、他人のiPS細胞を使って重い目の病気を治す世界初の手術は、早ければ今年前半にも行われる見通しです。

 2017年2月6日(月)

■自宅などで死を迎える看取り率に大きな地域差 人口3万人以上20万人未満で13倍の開き [健康ダイジェスト]




   
 病院ではなく自宅や老人ホームなど生活の場で亡くなる人の割合に、自治体間で大きな差があることが、厚生労働省研究班の調査で明らかになりました。
 2014年の全死亡者から事故や自殺などを除き、「 看取(みと)り率」として算出したもので、人口20万人以上は約3倍、3万人以上20万人未満では約13倍の開きがありました。背景に在宅医療や介護体制の違いがあるとみられ、「最期は自宅で迎えたい」という希望がかなうかどうかは、住む場所によって左右される実態がうかがえます。
 2014年に実施された人口動態調査の全死亡例を基に、自治体ごとに病院や自宅など、どこで亡くなったのかを分析。孤立死などを除外できなかったものの、より看取りの実態に近い数値だといいます。
 データがしっかりしていた全国1504市区町村の集計では、病院の看取り率が78・6%、自宅や老人ホームなどでの「地域看取り率」は21・4%でした。2012年度の内閣府調査で、最期を迎える場所に自宅や老人ホームなどを希望した人が6割を超えているのと比べると、希望と現実に違いがあります。
 市区町村別の地域看取り率をみると、人口20万人以上では神奈川県横須賀市が35・4%で最も高く、最も低い愛知県豊田市は11・6%でした。人口3万人以上20万人未満では兵庫県豊岡市が43・5%で最も高く、最も低い福岡県岡垣町は3・3%でした。
 人口約40万人の横須賀市に316ある診療所が2014年9月に行った訪問診療は4336件。これに対し、人口約42万人と規模がほぼ同じ豊田市で、218の診療所が同時期に行った訪問診療は673件にとどまっています。
 厚労省研究班は看取り率の差の背景に、「往診を行う診療所の比率」など、在宅医療体制の違いがあるとみています。研究班メンバーで医療法人「アスムス」理事長の太田秀樹医師は、「自宅などで生活を続けた先に、穏やかな死を迎えられるよう、自治体は取り組んでほしい」と話しています。
 終末期に延命治療を望まない人が増え、自宅など住み慣れた場所で最期まで過ごしたいと願う人が多くなっています。厚労省は病院の病床数を削減する方針で、2025年までに、自宅や介護施設で長期療養する高齢者らが約30万人増えるとの見通しもあり、安心して死を迎えられる体制作りは急務。
 厚労省研究班の調査では、病院の看取り率が90%以上の自治体も、全体の7%ありました。自宅や老人ホームなどで看取りを行うには、苦痛を軽減する緩和ケアなど医療処置ができることが前提ですが、全国に約1万4000カ所ある24時間態勢の「在宅療養支援診療所」には、往診に手が回らず、実績に乏しい所もあります。自宅での看取りを担う開業医の高齢化も進んでいます。
 診療所だけに頼らず、地域の病院、介護事業所などとの連携を強化することが必要で、先進地域に学んだ各自治体の取り組みが求められています。

 2017年2月6日(月)