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■予期せぬ死亡で22件届け出る 医療事故調査制度3月分 [健康ダイジェスト]




   
 患者の予期せぬ死亡を対象とした医療事故調査制度で、第三者機関の日本医療安全調査機構(東京都港区)は11日、医療機関が「院内調査が必要」と届け出た件数が3月は22件あったと発表しました。
 2015年10月の医療事故調査制度の開始以来の累計は、568件となりました。
 内訳は、病院(20床以上)19件、診療所(20床未満)3件。地域別では、関東信越が7件で最多で、東海北陸と近畿がそれぞれ4件ずつ、中国四国が3件、九州が2件、北海道と東北がそれぞれ1件ずつ。診療科別では、産婦人科で5件、消化器科3件など。
 3月に院内調査の結果報告書が提出されたのは41件で、累計は330件となりました。
 3月の相談件数は168件で、相談者の内訳は医療機関が77件、遺族などが81件、その他・不明が10 件で、累計は2807件となりました。
 また、日本医療安全調査機構は、医療事故調査制度開始の2015年10月から昨年12月までに「患者の予期せぬ死亡で院内調査が必要」として届け出があった487件の分析した結果、5割超の255件は「手術(分娩を含む)」に起因した事案でした。死亡から届け出までの平均日数は、33・1日。277日かかった事案もあり、院内調査が必要かどうかの判断に医療現場が苦慮する状況もうかがえました。
 一方、医療機関約2800施設へのアンケートでは、医療事故調査制度の理解に関し「全体的に進んでいない」「一部職員は進んでいない」との回答が8割を超えました。

 2017年4月12日(水)

■子宮頸がんワクチン、因果関係の結論変わらず 厚労省が追加解析 [健康ダイジェスト]




   
 子宮頸(けい)がんワクチンの副作用を調べた厚生労働省研究班(代表・祖父江友孝大阪大学教授)は10日、昨年末に公表した調査データに対する追加解析結果を発表しました。
 新たな解析を加えても、ワクチン接種と副作用発症の因果関係は判断できず、「接種しなくても副作用と同様の症状を示す人が一定数いる」という結論は変わらないとしています。
 研究班は、感覚や運動の障害などで通学に支障があった全国の12~18歳の103人について、ワクチン接種から発症までの期間を詳しく解析。
 それによりますと、ワクチン接種から症状を訴えるまでの期間が1カ月以内だった人は全体の31・1%となる32人だった一方で、1年を超えた人は36・9%となる38人で、中には症状を訴えたのが4年後だったという人もいたということです。
 これを受けて、厚生労働省の専門家会議は「症状が出るまでの期間にばらつきがあり、今回の調査だけでは接種との因果関係は判断できない」としました。
 その上で、これまでの調査で、ワクチン未接種者の中にも感覚や運動、自律神経の障害など複数の症状を訴える人がおり、症状が10種類以上ある人が一定数いることも確認されていることから、今後は専門の医師から聞き取るなど詳しく分析した上で最終的な判断を示すことにしています。
 専門家会議の座長を務める国際医療福祉大学の桃井眞里子副学長は、「不安で予防接種を受けられない人たちのことを考えると、可能な限り早く医学的な評価を示さなくてはならない。実際に症状が出ている人への治療などの在り方も示した上で、議論を決着させたい」と話しています。
 子宮の入り口にできる子宮頸がんは、主にヒトパピローマウイルスと呼ばれるウイルスの感染が原因で起き、高齢者を中心に年間およそ3000人が亡くなり、若い女性の間でも増えています。子宮頸がんワクチンは、このヒトパピローマウイルスの感染を防ぐ効果があるとして、8年前、日本でも承認されました。
 4年前の2013年4月には、小学6年生から高校1年生までの女子を対象に国と自治体が費用を負担する定期接種に追加され、これまでに推計340万人が接種を受けています。しかし、接種後に原因不明の体の痛みなどを訴える患者が相次ぎ、厚労省は定期接種となったわずか2カ月後に、「接種との因果関係が否定できない」として積極的な接種の呼び掛けを中止。
 その後、厚生労働省の専門家会議は「ワクチンそのものが原因ではなく、接種の際の不安などの心理的な要因によって症状が出た可能性がある」とする見解をまとめましたが、詳しい原因は解明されておらず、全国でワクチン接種を見合わせる動きが広がりました。
 また、一昨年10月には症状が回復しないままの人が若い女性を中心に少なくとも186人いることがわかり、接種との因果関係が否定できない患者については医療費などの救済も始まっています。
 厚労省は、積極的な接種の呼び掛けを再開するかどうか判断するため、専門家に依頼しておよそ1年間かけて調査を行い、昨年12月、接種していなくても同様の症状がある人が一定数いることがわかりましたが、集まったデータに偏りがあることなどから因果関係については判断できないとしていました。
 現在も、最終的な判断をいつ行うのか見通しは立っておらず、ワクチン接種の積極的な呼び掛けを4年近く中止する異例の事態が今も続いています。

 2017年4月11日(火)