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■用語 抑うつ状態 [病気(よ)]

[ふらふら]私たちの気分が落ち込み、憂うつになる状態を指します。集中力や注意力がない、疲れやすい、眠れない、寝すぎる、食欲がない、食べすぎる、自分を責める、自信を喪失する、将来を悲観的に見る、自傷または自殺したい気持ちになるなど、いろいろな症状がみられます。
 さまざまな出来事がきっかけになって、抑うつ状態は起こります。身内やペットの死、仕事や学業上の重大なトラブルなどは、周りの人も比較的気が付きやすい原因ですが、ストレス社会の中で生きている現代人にとっては、日常的にも気分的にめいるような小さな事件が少なくありません 。
 しかし、多くの人は、自力で、または時間の経過に伴って、抑うつ状態から抜け出すことができます。不可能な人は、うつ病などの病気の可能性があります。長く症状が続いて、生活に支障が出ている場合は、精神科の受診が勧められます。





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■病気 横川吸虫症 [病気(よ)]

[ダイヤ]横川吸虫が小腸に寄生することで引き起こされる寄生虫病
 横川吸虫症とは、横川吸虫が小腸に寄生することで引き起こされる寄生虫病。横川吸虫という名前は、台湾のアユから初めてこの寄生虫を検出した医学者、横川定にちなんでいます。
 横川吸虫の幼虫は淡水魚のうろこの下や筋肉内に寄生していて、幼虫を持つ淡水魚を生、または加熱処理が不十分な状態で食べると感染します。最も重要な感染源はアユで、シラウオ、ウグイ、ヤマメ、フナ、コイなどにも寄生しています。
 横川吸虫の成虫が寄生している小腸で産み落とした虫卵は、糞便(ふんべん)とともに水中や土壌中に流出しても、孵化(ふか)しません。第1中間宿主(しゅくしゅ)で、湖沼や低湿地に生息する巻貝の一種、カワニナに摂食されると、消化管内で孵化してセルカリアに成長、さらに第2中間宿主の淡水魚に入り、メタセルカリアに成長します。これを人が食べると、小腸に感染して成虫にまで成長します。
 幼虫のメタセルカリアは直径約0.1ミリの球形で、肉眼では見えません。成虫は体長が約1ミリで、小判型をしていて、雌雄同体です。
 少数が小腸粘膜に寄生しても、ほとんど自覚症状はありません。成虫が多数が寄生すると、下痢、軟便、粘血便、腹痛などを起こします。慢性カタル性腸炎を起こすこともあります。
 日本における感染者は、アユ漁の盛んな島根県高津川流域やシラウオ漁の盛んな茨城県霞ケ浦周辺の住民に多くみられます。都市部では、こうした比較的高価に流通している淡水魚を刺身や握りずしなど、非加熱で食べる機会の多い裕福な階層や、アユ釣りの愛好家に多くみられます。
[ダイヤ]横川吸虫症の検査と診断と治療
 ほとんどの場合、深刻な自覚症状がないので、検便で偶然に横川吸虫の虫卵が見付かっています。
 医師による診断は、便の中から虫卵を検出することで確定します。しかし、横川吸虫が感染していても、成虫が自然に排出されて虫卵が検出されなくなることもあります。血清検査は行いません。
 治療は、早朝空腹時に駆虫剤のプラジカンテル(ビルトリシド)を投与し、約2時間後に下剤を与えて排出を促します。
 予防のためには、淡水に生息する魚を生、または加熱処理が不十分な状態で食べないことが大切です。横川吸虫はアユやシラウオに高率に寄生していますが、ほかにも多くの種類の淡水魚に寄生していることが知られています。

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■病気 腰椎椎間板ヘルニア [病気(よ)]





[蟹座]腰椎の椎間板の一部がずれて、神経を圧迫する疾患
 腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアとは、脊柱(せきちゅう)のうち腰部にある腰椎の椎間板の一部がずれ、神経を圧迫する疾患。頸椎(けいつい)、胸椎など、どこにでも発生する椎間板ヘルニアの1つです。
 腰椎は、脊柱(背骨)のうちで腰の部分を構成する骨で、5つの椎骨からなります。上から第1腰椎、第2腰椎と呼び、一番下が第5腰椎。その椎骨の連結の主な部分は、前部の椎体と後部の脊椎関節突起で、前部の椎体と椎体の間にはそれぞれ椎間板が挟まっていて、クッションのような役割を果たしています。
 椎間板は円板状の軟骨組織で、中心部に髄核と呼ばれるゼラチン状の軟らかい組織があり、それを線維輪と呼ばれる丈夫な組織が取り囲んでいます。
 体重や外部からの荷重が椎体に加わると、椎間板が分散して受け止めて次の椎体に伝え、ある程度弾力的に伸縮するために、背中や腰を曲げたり伸ばしたりすることができるような構造になっています。
 ところが、椎間板には血管がないために、何かの具合で損傷を受けると、回復が遅い上に組織の老化的な変性が起こりやすく、そこに荷重が加わると線維輪に亀裂(きれつ)が入り、中にある髄核が脱出して腰椎椎間板ヘルニアを起こします。
 脱出は前でも横でもどちらの方向へ出てもヘルニアですが、後方へ出たのが一番問題になります。後方の脊柱管には、脊髄ないし馬尾(ばび)神経と、それから枝分かれして末梢(まっしょう)へ分布する神経の根部があるため、ヘルニアによって圧迫されると激しい痛みやまひを起こすからです。
 腰椎椎間板ヘルニアは、第4、第5腰椎間に起こることが最も多く、次いで第5腰椎とその下の仙椎間に多く認められ、10歳代の後半から30歳代までの比較的若い年齢層によく起こります。
 切っ掛けとなるのは、重い物を持ち上げようとした時や、体をひねった時などです。腰がぎくりとして、そのまま立ち上がれなくなったというような急性腰痛症(ぎっくり腰)の症状で現れるのが一般的。また、顔を洗おうとして前かがみになった拍子とか、特別な動作をしないのに自然に起こることもあります。
 初期は腰痛のみのことが多いのですが、次第に脚の痛みやしびれを伴ってきます。腰痛と左右どちらかの脚の痛みを現すことが多いのですが、時に両脚のしびれを来すことがあります。この脚の症状は、座骨神経を刺激することによって起こる座骨神経痛です。仰向けに寝て、ひざを伸ばしたまま痛む側の足を上げようとしても、痛みがひどくなって十分に上げられません。
 若年者の腰椎椎間板ヘルニアでは、脚の症状がなく腰痛のみのこともあります。
 さらに症状が進むと、運動神経も障害されるようになり、脚の筋力が低下します。排尿障害、排便機能の異常が現れることもあります。
 第4腰椎以下の下部腰椎部のヘルニアは、片側だけの症状にとどまることが多いのに対し、第3腰椎以上の上部腰椎部の場合は、両側に症状が起こることが多く、脊髄腫瘍(しゅよう)と同じような症状を現すことがあるので、その区別が必要になります。
[蟹座]腰椎椎間板ヘルニアの検査と診断と治療
 腰痛だけではなく、脚の痛み、特にひざよりも先まで痛みがある場合は、整形外科を受診します。無理に腰椎部に外力を加えると、まひ症状が増悪することがあるので、安静を心掛けます。
 医師による診断では、問診を重視し、腱反射異常、知覚障害、筋力低下などを検査して、どの神経が壊れているかを検討します。レントゲン検査で、腰椎のずれたり、ぐらぐらする状態や、椎間板の軟骨が磨り減り、つぶれた状態、脊髄を取り囲んでいる骨の状態などを検討します。
 レントゲン検査では主に骨の情報しか得られないので、詳細な検討にはMRI検査が必要となります。近年は、MRI検査によって診断が容易になりましたが、無症候性のヘルニアが多数見付かる問題も生じています。症例によっては、脊髄腫瘍との見極めが必要となる場合もあります。
 治療では、骨盤の牽引(けんいん)療法が効果的です。腰部の牽引と休止を繰り返すことにより、痛み、しびれを緩和します。局所の安静のためには、腰部のコルセットなども効果的です。
 薬物療法としては、非ステロイド性消炎鎮痛剤、筋弛緩(しかん)剤、神経賦活剤、ビタミンB製剤などが投与されます。痛みが長期に渡って慢性化した場合や、心的因子やストレスが関与していると思われる場合は、不安や緊張の緩和と筋弛緩作用を期待して抗不安剤が投与されることもあります。
 速効性を要する時には、脊髄の硬膜外ブロック療法といって、脊髄の硬膜外腔(がいくう)に麻酔薬を注射し、痛みをとる方法が用いられます。
 血行を促進し筋肉の凝りや痛みを軽減するためにホットパックなどの温熱療法、体操療法、腰部のストレッチング、筋力強化訓練などで改善が得られることもあります。
 以上のような手術をしないで治す保存的療法で効果がない時には、脱出して神経を圧迫している髄核を摘出する手術や、その後の再発予防のために、骨を移植して2つの脊椎を癒着させて動かないようにする、脊椎固定手術などが行われます。移植する骨は、骨盤の骨でベルトのかかる部分に当たる腸骨から採取します。

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■病気 翼状片 [病気(よ)]





[フリーダイヤル]結膜が伸びて、角膜に侵入してくる眼疾
 翼状(よくじょう)片とは、白目の表面を覆う結膜が伸びて、黒目の表面を覆う角膜に侵入してくる疾患。しばしば両目に起こります。
 普通、鼻側の白目の表面を覆う結膜から、まれに耳側の白目の表面を覆う結膜から、黒目の表面を覆う角膜に向かって、少し赤みのある三角形の膜状の翼状片ができ、三角形の頂点を角膜の中央に向け、徐々に進んでいきます。角膜は翼状片が進んでくる方向へ引っ張られ、角膜の乱視が出現します。
 この翼状片は、結膜の下にある線維芽細胞が必要以上に増えて、角膜へ入り込んできたために生じたもので、結膜は巻き込まれて角膜へ入ってきます。血管が豊富な結膜が、本来血管のない部位の角膜に入るため、黒目の部分が充血したように赤く見えます。
 まれに耳側と鼻側の両側の結膜から、角膜に翼状片が侵入してくる場合もあり、角膜の中央に侵入が及ぶと、視力を著しく損ないます。ひどい場合は、両側から侵入した翼状片が橋のようにつながることもあります。
 自覚症状としては、充血や異物感などがあります。痛みはありません。徐々に侵入していく翼状片は、鏡を見ると自分でわかります。
 原因は不明ですが、中年以後の野外労働者や高齢者に多くみられ、緯度の低い地方、日本なら沖縄県に多い傾向があるため、発生には紫外線が関係しているといわれています。
 目の外傷、熱傷、角膜潰瘍(かいよう)、酸やアルカリが目に入った場合などの回復過程でも、翼状片に似た症状が出現することがあります。これを偽翼状片と呼びます。
[フリーダイヤル]翼状片の検査と診断と治療
 翼状片は徐々にしか進行しませんが、症状に気付いたら眼科の専門医の診察を受けます。
 医師は、細隙(さいげき)灯顕微鏡による検査で容易に診断できます。
 翼状片自体は悪性の組織ではなく、症状がなければ放置しても問題はありませんが、充血や異物感が強い場合は、点眼薬などによる治療を行います。点眼薬治療で翼状片が退縮することはなく、進行すれば手術をして切除する以外に治療法はありません。
 異物感やごろつくといった自覚症状がある場合、数カ月間点眼薬治療で様子をみても充血が減少しない場合、翼状片の角膜中央への進行によって角膜の乱視が生じた場合が、手術の対象となります。
 黒目の表面を覆う角膜の周囲から中央までの中間点に、翼状片の先端が近付いた時期が、手術には適しています。翼状片の先端が角膜の中央の瞳孔(どうこう)付近にまで及ぶと、手術してもよい視力が得られないことがあるためです。
 手術では、局所麻酔をして、角膜に侵入した翼状片組織とその根元の結膜自体を切除します。この時、角膜自体も表層が混濁しているため、薄く切除する必要があります。手術時間はおよそ20分程度で、入院の必要はありません。
 問題は、手術後再発するケースが少なからずあること。翼状片は結膜の下の線維芽細胞が増えすぎたために起こる疾患ですから、翼状片組織を手術で切除しただけでは、時間がたつと線維芽細胞が再び増殖する可能性が高くなります。翼状片組織をを単純に切除しただけでは、再発率は3割から5割までに及び、多くは手術後3カ月以内に再発します。
 そのため、翼状片組織を切除だけでなく、再発を予防する方法が必要となってきます。再発を少なくするため、マイトマイシンという一種の抗がん剤を用いることもあります。手術中に3分間、マイトマイシンを点眼し、後はきれいに洗い流します。
 再発率は確実に減少するものの、角膜や、目の外側を覆っている白色の膜である強膜に対する毒性に気を付けなければなりません。
 再発を少なくするため、放射線を用いることもあります。がんの治療に用いられている放射線を手術に応用し、翼状片組織の切除後に線維芽細胞が増えすぎないように、放射線を照射します。
 現在のところ、マイトマイシンを用いても、放射線を用いても再発率をゼロにすることはできません。特に、年齢が50歳以下のケースでは、再発率が高いため、注意が必要です。
 また、手術方法自体もいろいろ工夫されています。主として結膜を切除した欠損部に、ほかの場所の健常な結膜を移植する結膜弁移植、自己結膜移植などといわれる方法ですが、こちらも再発率はゼロには至っていません。
 手術翌日、眼科で手術した部位をチェックしますので、外来を受診します。手術後は、感染、炎症を抑えるために点眼剤、眼軟こう、内服剤を使います。
 手術後に痛みが出る場合には、鎮痛剤を内服します。手術に用いる糸は自然に溶けていくものが用いられていますが、必要に応じてある程度の時期で抜糸します。
 偽翼状片の治療は、翼状片に準じて行われます。

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