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■用語 胸椎黄色靭帯骨化症 [用語(か行)]





[ダイヤ]脊椎椎弓の前面を上下に連結し、脊椎を縦走する黄色靭帯の胸椎部位が骨化し、神経障害が出る疾患
 胸椎黄色靭帯骨化症(きょうついおうしょくじんたいこっかしょう)とは、脊椎(せきつい)の後方部分を構成する椎弓と呼ばれる円柱状の骨の前面を上下に連結し、脊椎を縦走する黄色靭帯の胸椎部位が骨化する疾患。
 特定疾患(難病)である脊柱靭帯骨化症の一種である黄色靱帯骨化症のうち、胸椎の部位が骨化するのが胸椎黄色靱帯骨化症に相当します。
 背骨、すなわち脊椎の骨と骨の間は、靭帯で補強されています。椎弓の前面に位置し、脊髄の通り道である脊柱管の後面に位置し、名前の通りに黄色い色をしている黄色靭帯は、骨に適度な動きと安定性をもたらしています。
 この黄色靭帯が分厚くなって骨のように硬くなると、脊髄の通り道である脊柱管が狭くなり、脊髄や脊髄から分枝する神経根が圧迫されて、知覚障害や運動障害が症状として現れます。
 黄色靱帯が骨化する脊椎の部位によって、胸椎黄色靭帯骨化症のほか、頸椎(けいつい)黄色靭帯骨化症、腰椎黄色靭帯骨化症に分類することもありますが、ほとんどは胸椎の下部に出現します。
 年齢的には20歳以降に出現し、一般的には40歳以上に出現します。男女の性差なく出現します。
 胸椎などの黄色靱帯が骨化する原因は、いまだに不明。遺伝的素因、カルシウムやビタミンDの代謝異常、老化現象、全身的な骨化傾向、骨化部位における局所ストレスなど複数の要因が関与して発症すると推測されているものの、原因の特定には至っていません。ほとんどが胸椎の下部に出現する原因は、胸椎と腰椎の連結する部分に相当し負担がかかるためと見なされています。
 同じ脊柱靭帯骨化症の一種で、後縦(こうじゅう)靭帯骨化症という、脊椎の前方部分を構成する椎体と呼ばれる四角い骨の後面を上下に連結し、脊椎を縦走する後縦靭帯が骨化する疾患と合併しやすく、この場合は特に家族内発症が多いことから、遺伝子の関連が有力視されています。
 胸椎に黄色靭帯骨化が起こった場合に最初に出てくる症状としては、下肢の脱力やこわばり、しびれがあります。腰背部痛や下肢痛が出現してくることもあります。
 また、長い距離を歩くと下肢の痛みが起こるようになり、休息しながら歩くようになる間欠性跛行(はこう)を来すこともあります。重症になると、両下肢まひを来して歩行困難となり、日常生活に障害を来す状態になります。
 症状の進行は年単位の長い経過をたどり、軽い痛みやしびれで長年経過する場合もある一方で、年単位の経過で足の動作がかなりの程度傷害される場合もあります。また、軽い外傷、例えば転倒などを切っ掛けに、急に足が動かしづらくなったり、今までの症状が強くなったりすることもあります。
[ダイヤ]胸椎黄色靭帯骨化症の検査と診断と治療
 整形外科の医師による診断では、まずX線(レントゲン)検査を行います。しかし、胸椎に多い黄色靭帯骨化症を見付けることが困難なことが多いため、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査などで精査します。
 CT検査は骨化の範囲や大きさを判断するのに有用で、MRI検査は脊髄の圧迫程度を判断するのに有用です。
 整形外科の医師による治療では、原因が不明で経過が予測できないため、消炎鎮痛剤などを投与して経過を観察します。下肢や腰背部の痛みが強い場合には、脊髄の周囲の硬膜外腔(がいくう)に局所麻酔薬を注射して、神経の痛みを和らげる硬膜外ブロックを行うこともあります。
 経過観察中に進行がみられる場合や、神経症状が強い場合には、胸椎椎弓の骨化部位を取り除いて、脊髄や神経根の圧迫を解除する手術を行うこともあります。
 手術後は原則として、胸椎コルセットを装着し、数日は背部の痛みがあるため歩行器を用いた歩行となり、通常では10〜14日目に退院となります。手術前からかなりの歩行障害などがみられる場合には、胸椎コルセットを3週間ほど装着し、リハビリテーションが数週間から数カ月必要となります。
 仕事や学業への復帰は、手術前の症状にもよるものの、通常では手術後1〜2カ月が目安となります。
 胸椎黄色靭帯骨化症を完全に予防することはできませんが、仕事や遊び、泥酔などで転倒、転落することで神経症状を出現させたり、悪化させたりしないことが必要です。




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