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■用語 コーレス骨折 [用語(こ)]





[信号]転んで手首近くの手のひらを強く突いた際に起こり、手首から先が手の甲の方向にずれる骨折
 コーレス骨折とは、転んで手首近くの手のひらを強く突いた際に起こり、手首から先が手の甲の方向にずれる骨折。橈骨遠位端(とうこつえんいたん)伸展型骨折とも呼ばれ、橈骨遠位端骨折の定型的骨折の一つです。
 前腕にある橈骨と尺骨(しゃくこつ)の2本の骨のうち、親指側にある骨が橈骨に相当し、この橈骨の手首近くでの骨折を総称して橈骨遠位端骨折といいます。
 橈骨遠位端骨折は頻度の高い外傷で、若年者ではスポーツや交通事故、転落事故などでの強い外力が加わる外傷が原因であることが多い一方、高齢者では屋内での転倒などでの軽微な外力が加わる外傷が原因となります。特に、骨粗鬆(こつそしょうしょう)症のある人では多発します。
 手首の突き方、骨折線の入り方によって、さまざまな骨折のタイプがあります。子供では、橈骨の手首側の成長軟骨板の部位で骨折が起きます。
 橈骨遠位端骨折を起こすと、手首周囲の強い痛み、はれが生じ、手に力が入らない、手が動かしにくい、手首から先がグラグラするといった症状が出ることもあります。骨折した骨が傷口から見えたり、手指の色が変わって冷たくなることもあります。
 骨折部のずれ(転位)がある場合には、変形も伴います。手首から先が手の甲の方向にずれるものは、古くからコーレス骨折(橈骨遠位端伸展型骨折)といわれています。一方、手首から先が手のひらの方向にずれるものは、スミス骨折(逆コーレス骨折、橈骨遠位端屈曲型骨折)といわれています。
 コーレス骨折では、橈骨の手首側の骨片が手首の関節を含んで手の甲の方向にずれ、食器のフォークを伏せて置いたように変形するタイプが多くみられます。骨折後は手首周囲に痛みを感じ、次第に前腕から手にかけてはれが出ます。手に力が入らず脱力し、もう片方の手による支えが必要になります。
 このコーレス骨折は、事故やつまずきなどで手のひらを強く突いて転んだ際に、手首の関節に体重がかかり、無理な背屈を強制されて生じます。多くは橈骨の手首側に走る斜骨折を起こしますが、高齢者ではY字型骨折や粉砕骨折を起こすことが多いとされています。
 骨折部のずれ(転移)が大きいと、橈骨と一緒に前腕を構成している尺骨との関節を支えている靭帯(じんたい)が断裂し、高齢者では尺骨が脱臼(だっきゅう)を起こすこともあります。また、尺骨の先端やその手前の部分が、同時に骨折する場合もあります。
 まれですが、橈骨の手のひら側を走っている正中(せいちゅう)神経が、折れた骨やはれで圧迫されたり、損傷したりすると、親指から薬指の感覚が障害され、手のひらの感覚がおかしい、しびれるといった症状が出ることもあります。
 一方、スミス骨折は、自転車やバイクのハンドルを握ったまま倒れて、手の甲を突いた時などに生じ、コーレス骨折とは反対の変形を起こします。 
 転倒して手首を突き、手首周囲の痛みを生じた際は、手指を動かすことができても骨折していることがあります。ただの打撲や捻挫(ねんざ)か骨折かが疑わしい時は、患部の固定と挙上、アイシング(冷却)を行いながら、速やかに整形外科などを受診することが勧められます。
[信号]コーレス骨折の検査と診断と治療
 整形外科、形成外科、ないし手の外科の医師による診断では、まず視診ではれの程度や痛みの部位を調べ、X線(レントゲン)検査で骨折の有無を確認します。
 また、骨の折れ方、骨折の程度、骨折部のずれ(転位)の程度により治療法が異なるので、折れた部分が単純で骨折線が1本だけか、いくつもの小さい骨片がある不安定な骨折か、手首側の骨片もいくつかに分かれて骨折線が手首の関節に及んでいるかなどを、X線検査で見極めます。
 整形外科、形成外科、ないし手の外科の医師による治療では、骨折した骨が皮膚を突き破って見えている開放骨折の場合は、緊急手術を行います。
 骨折部のずれが小さい場合は、手を指先の方向に引っ張って、ずれた骨片を元に戻す整復操作を行います。引っ張る力を緩めても骨片がずれず、安定した整復位が得られた時は、そのままギプスやギプスシーネで固定します。
 その後、通院で週に1~2回X線検査を行って骨折の状態を確認し、整復位を良好に保つことができれば、そのまま4~6週間のギプスやギプスシーネでの固定を継続し、その後、リハビリで手首の関節運動を開始していきます。
 途中で骨折部がずれてきた時、粉砕骨折や骨片が手首の関節内に入って最初から整復位を保持できない時は、手術治療を行います。
 手術には、X線で透視しながら、鋼線を刺し入れて骨折部を固定する経皮鋼線刺入法や、手前の骨片と手首側の骨片に金属のスクリュー(ネジ)や鋼線などを刺し入れてそれに牽引(けんいん)装置を取り付ける創外固定法、骨折部を直接切開して骨片を整復した上で金属プレートとスクリューで固定する方法などがあります。
 子供の骨折は、骨片の整復が不完全でも、自家矯正力が旺盛(おうせい)で骨同士がくっ付く骨癒合も早いため、通常手術を必要としません。
 整復が十分に行われていない場合や、固定が十分でなく骨折部のずれが再発してしまった場合は、骨が変形したまま骨折部位の癒合が起こります。これを変形治癒といい、変形したままの癒合状態では、手首の関節を返す動きが抑制されるなどの機能障害を起こします。




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