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■新種の抗生物質、人の鼻の中に生息する細菌から発見 ドイツの大学 [健康ダイジェスト]





 人の鼻の中にいる細菌から新種の抗生物質(抗菌剤)を発見したと、ドイツの研究チームが発表しました。抗生物質が効かない薬剤耐性菌の問題が深刻となる中、研究チームは新たな治療薬の開発に役立つ可能性があるとしています。
 ドイツのチュービンゲン大学の研究チームは、「黄色ブドウ球菌」が鼻腔内に常在する人は全体の3割で、7割の人には存在しないのはなぜかについて調査していました。黄色ブドウ球菌は、重症の細菌感染症の最も多い原因の一つで、これによって多くの人が実際に命を落としています。また、黄色ブドウ球菌の菌株の一種は、抗生物質に対する耐性を獲得しています。
 研究チームは、これとは別のブドウ球菌属の細菌で、体の中でも特に鼻の中に多く生息する「スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス」が、黄色ブドウ球菌と闘う抗生物質を生成することを発見し、「ルグドゥニン」と名付けたということです。
 さらに、この新種の抗生物質「ルグドゥニン」を皮膚の感染症にかかったマウスの背中に塗ったところ、原因となる細菌を死滅させたほか、抗生物質が効きにくいメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)でも効果が確認されたということです。有害な副作用は、確認されませんでした。
 チュービンゲン大学のアンドレアス・ペシェル氏は、「人に関連する細菌が、実効のある抗生物質を生成することが明らかになるとは、極めて予想外の、心躍る発見であり、抗生物質の開発を新たに構想する上で非常に役立つ可能性があると考えている」と述べ、「さらに大規模なふるい分け調査計画がすでに開始されており、ヒト細菌叢(そう)から発見される抗生物質がさらに多数存在すると確信している」と続けました。
 人体には1000種以上の細菌類が生息しており、抗生物質を生成する細菌がさらに多数存在している可能性が高いといいます。
 抗生物質に詳しい東北大学の賀来満夫教授は、「通常、抗生物質は土壌などの環境から見付かるので、人の体内から見付かったことは大きな発見だと思う。耐性菌が次々と出てくる一方、新しい抗生物質はなかなか見付からない。今後は人の体内にいる細菌から新しい薬が生まれるかもしれない」と話しています。

 2016年7月29日(金)
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