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■用語 副腎がん [用語(は行)]





[メール]左右の腎臓の上に位置する小さな臓器である副腎にできる悪性の腫瘍
 副腎(ふくじん)がんとは、左右の腎臓の上に位置する小さな内分泌臓器である副腎にできる悪性の腫瘍(しゅよう)。
 副腎は内部を構成する髄質と、髄質を包む皮質からできており、皮質からはグルココルチコイド(糖質コルチコイド)とアルドステロン(鉱質コルチコイド)という生命の維持に必要な2種類のホルモンのほかに、男女を問わず、男性化作用のあるアンドロゲンというホルモンを分泌しています。髄質からはアドレナリン(エピネフリン)、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)を分泌しています。
 この副腎がんは、副腎表面の皮質にできる副腎皮質がんと、髄質にできる副腎髄質がんに分けられます。
 副腎皮質がんは極めてまれながんです。ホルモンの分泌異常を伴う機能性腫瘍と、ホルモンの分泌異常を伴わない非機能性腫瘍に分けられます。
 一方、副腎髄質がんには、副腎の褐色細胞腫が悪性化した悪性褐色細胞腫や、神経芽細胞腫があります。副腎がんのほとんどは、この副腎内部の髄質にできる副腎髄質がんです。
 副腎がんは、同じ副腎から発生し、ホルモンを過剰に分泌する機能性腫瘍と、ホルモンを過剰に分泌しない非機能性腫瘍に分けられる副腎腫瘍と比べると、発生頻度は著しく落ちます。副腎腫瘍のほうは、いずれも良性腫瘍がほとんどで、悪性のものはほとんどみられません。
 また、良性の副腎腫瘍が悪性化して副腎がんに変化することは、ないとされています。
 副腎がんはまれながんであり、副腎皮質がんと副腎髄質がんを合わせても、100万人当たりの罹患率は2人です。発症年齢でみると、10歳前後と40歳から50歳代の二峰性のピークを示し、女性の発症率は男性の1・5倍から3倍です。
 副腎がんを発症する原因は、よくわかっていません。副腎がんに特徴的な症状も、ありません。
 がんが進行して大きくなることによって、体の外から腫瘍を触れる、腹が痛くなる、便秘や吐き気が起こるといった症状で発見されることが、多くみられます。当然、早期には症状がありませんが、早期に発見されることは多くはなく、発見された時、多くは5センチ以上の大きさになっています。
 がんが副腎のホルモンを異常に多く分泌する場合、糖尿病や高血圧、肥満といった症状で発見されることがあります。また、健康診断や、胃腸、肝臓、腎臓などの腹部の疾患に対するCT(コンピュータ断層撮影)検査やMRI(磁気共鳴画像撮影)検査、超音波(エコー)検査などの画像診断による精査過程で偶然、発見されることもあります。
 進行するにつれ、発熱、食欲不振、体重減少などの多彩な全身症状を伴うことがあります。
[メール]副腎がんの検査と診断と治療
 内科、内分泌代謝内科、循環器内科、泌尿器科などの医師による診断では、血液検査・尿検査、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査、超音波(エコー)検査、副腎血管造影検査などを行います。
 血液検査・尿検査では、副腎に腫瘍ができると、ホルモンの分泌異常が起きるケースがありますので、血液と尿内の成分を調べることで、ホルモン異常の有無を調べることができます。副腎と同様のホルモンを異常に分泌するタイプの副腎がんの場合、血液検査でアルドステロン、グルココルチコイド、アンドロゲンの硫酸塩であるデヒドロエピアンドロステロンサルフェー ト、アンドロゲンに属するテストステロン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどが異常高値を示すことがあります。
 CT(コンピュータ断層撮影)検査では、体の内部を輪切りにした画像を撮影することができ、副腎にできた腫瘍だけでなく、リンパ節転移、肺臓や肝臓への転移などの有無を調べることができます。
 MRI(磁気共鳴画像撮影)検査では、腫瘍と副腎がんとを鑑別できることがあります。また、周囲の組織へのがんの進行具合を診断する上で重要です。
 超音波(エコー)検査では、副腎にできた腫瘍の大きさや広がりを調べることができます。
 副腎血管造影検査では、造影剤を副腎動脈内に注入し、X線(レントゲン)により撮影します。造影剤が副腎内の血管に浸透しますので、副腎内の血管が腫瘍によりふさがった部位がないか調べることができます。
 副腎がんのステージ(進行度)は、副腎がんの大きさ、広がり、転移の有無により、ステージⅠからステージⅣに分類されます。
 ステージⅠは、 副腎がんの直径が5セント以下で副腎内部にとどまっているもの。ステージⅡは、副腎がんの直径が5セントを超えているものの、副腎内部にとどまっていて周囲への浸潤がないもの。ステージⅢは、副腎がんが副腎周辺の脂肪組織やリンパ節にまで広がっているもの。ステージIVは、副腎がんが副腎に隣接した臓器、または遠く離れた臓器にまで転移しているもの。
 内科、内分泌代謝内科、循環器内科、泌尿器科などの医師による治療では、副腎がんは手術以外に有効な治療法がないため、ほかの臓器への転移がない副腎がんは手術による切除が第一です。
 手術で完全に切除できた場合は、予後の改善が期待できます。状況によっては、腎臓や周囲の臓器を一緒に切除することもあります。なお、手術の後に、副腎皮質ホルモンの生合成を阻害する作用と皮質細胞に対し細胞毒性を有するミトタンという薬剤による薬物療法を追加することがあります。
 副腎がんが進行している場合、手術自体に難渋することや大量の輸血が必要になることがあります。また、切除を途中で断念せざるを得ない場合があります。アドレナリンやノルアドレナリンを産生する悪性褐色細胞腫では、手術中あるいは手術後に、血圧や脈拍に大きな乱れを生じたり、ショック状態になることがあります。
 副腎がんに対する基本的姿勢は手術が第一ですが、ほかの臓器への転移を認めたり、全身状態が不良で手術が不可能な場合、ミトタンによる薬物療法が考慮されます。ミトタンの使用により80パーセント以上のケースで、食欲不振、吐き気を始めとするとする消化器症状や肝機能障害などの副作用が起こります。また、ミトタンは正常な側の副腎にも抑制的に作用するために、副腎皮質ホルモンの補充がしばしば必要になります。
 副腎がんは、ステージⅠやⅡの早期に発見されることは多くはなく、腫瘍が大きくなるスピードが速いため、予後は極めて不良です。




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