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■小児がん治療の骨髄移植で抗体消失、再接種に助成広がる 政令6市が乗り出す [健康ダイジェスト]





 小児がん治療に伴って骨髄移植の手術を受けたなどの影響で、治療前に受けた定期予防接種ワクチンの抗体が失われてしまった子供を対象に再接種の費用を助成する自治体が増えています。予防接種法で公費補助は1回だけで、再接種は個人の全額自己負担となる中、名古屋市や大阪市など政令6市が独自の助成に乗り出し、九州でも佐賀県鳥栖市などが補助に取り組みます。
 「最初は無料で受けていたことを考えると実費は重いですね」。佐賀県唐津市の中1男子(12歳)の母(41歳)がこぼしました。幼稚園年長の時に悪性リンパ腫と診断され、2度の臍帯血(さいたいけつ)移植の手術や療養を経て回復しました。発症前に定期予防接種は順調に終えていたものの、医師からは「移植の影響で完全に(ワクチンの)抗体はなくなった」と指摘されていました。
 この夏、四種混合を接種すると1回で1万260円かかりました。今後、間隔を置いて受ける3回分の接種もそれぞれ1万円かかります。他にも今年感染が急増した風疹に対応する予防接種も考えているため、大きな負担感があります。
 日常生活に戻った子供たちにとって、感染症を防ぐには予防接種を再び受けることが有効。定期予防接種は予防接種法に基づき市町村が費用を負担しますが、再接種は対象ではありません。このため、1本当たり1万円程度することもあるワクチンの費用は自己負担となり、すべて接種し直すと10万円前後になります。
 こうした状況に独自に費用の助成制度を設ける自治体が広がっています。全国の政令市では、新潟、浜松、名古屋、京都、大阪、堺の6市が実施。九州では、熊本県阿蘇市が昨年7月から費用の7割を助成し、すでにに1人の利用があったといいます。佐賀県鳥栖市も昨年8月から助成を始めた。
 また、大阪府では今年度、再接種助成に取り組む市町村へ費用の全額を補助。担当者は「抗体が失われてしまう事情を考え、取り組むべきだと考えた」と全国初で後押しし、現在、府内自治体のほぼ半数で導入されました。
 小児がん患者や家族の支援団体「がんの子どもを守る会」(東京都)もこの夏、厚生労働省や都道府県に小児がん治療に伴う再接種希望者への助成を要望しました。厚生労働省は、「要望は承知しており、予防接種法に基づく接種に位置づけるかどうか、今後審議会で検討していく」としています。
 「がんの子どもを守る会」によると、小児がんと診断を受けて治療を始める子供たちは全国で毎年2500~3000人いるといいます。多くが抗がん剤治療などの化学療法を受け、患者の状態に応じて骨髄移植による治療も選択肢の一つとなります。
 予防接種法の施行令で、小児がんによる長期療養などで定期予防接種を対象年齢内に受けていない場合は、回復後2年以内は接種時の助成が可能となっています。しかし、一度接種を受けた後の再接種は、1種類のワクチンにつき1人1回の助成の原則を超えるために対象外となってしまいます。
 各地の自治体で広がる独自の助成は、がん闘病に伴う出費に続いて再接種の経済的負担に直面する親らの声を切っ掛けに、徐々に広がっています。治療を終えて学校などの集団生活に戻る子供たちのことを考えれば、免疫を確実に身に着けてもらう環境整備は感染拡大を防ぐ観点からも重要です。

 2018年10月7日(日)
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