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☐用語 胃肉腫 [用語(あ行)]





[喫茶店]胃粘膜の下にできる腫瘍で、初期は自覚症状に乏しい疾患
 胃肉腫(いにくしゅ)とは、胃粘膜の下に腫瘍(しゅよう)が発生する疾患。
 胃の悪性腫瘍のうち、胃の壁の一番内側の胃粘膜からできる上皮性のものを胃がんといい、胃粘膜以外の細胞からできる非上皮性のものを肉腫といいます。胃の悪性腫瘍のうち、胃肉腫は約5%といわれ、比較的少ない疾患です。40~60歳代の人に発生しやすく、男性にやや多いという傾向があります。
 胃肉腫には、さまざまな種類があります。最も多いのは、胃のリンパ組織ががん化する悪性リンパ腫で、そのほかは胃粘膜の下の間葉系(かんようけい)細胞ががん化する間葉系腫瘍(GIMT)があります。
 悪性リンパ腫は本来、血液の疾患であり、血液内科が担当する機会が増えています。間葉系腫瘍(GIMT)には、神経の特徴を持った神経系腫瘍と、平滑筋の特徴を持った平滑筋系の腫瘍があり、代表的なものは胃粘膜の下にリンパ腫が発生する平滑筋肉腫です。原則として、神経の特徴も平滑筋の特徴もないものを消化管間質腫瘍(GIST)と呼びます。消化管間質腫瘍(GIST)は多かれ少なかれ悪性腫瘍としての特徴を持つものの、悪性度は超低リスク、低リスク、中リスク、高リスクの4段階に分類され、良性、悪性の2段階にはっきり分けられるものではありません。
 自覚症状としては、悪性リンパ腫と間葉系腫瘍に違いは感じられません。多くの胃肉腫は、胃がん検診の際に無症状で見付かります。気が付かないで大きくなると、胃の痛み、不快感、食欲不振、吐き気、嘔吐(おうと)、腹部膨満感、体重減少などの症状の原因となります。
 胃肉腫が大きくなると、自分で胃のしこりに触れることができますが、これは胃の粘膜を破って潰瘍を作るほど悪化したことを意味します。まれに腫瘍が破裂したり、胃の外に出血を起こすことがあります。出血して吐血、下血を起こしたために検査をして発見されることも、少なからずあります。
 胃肉腫の原因は、まだ解明されていません。遺伝子に何らかの突然変異が生じ、細胞が異常に増殖することが原因だとする説もありますが、胃がんの原因にもなるピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染や暴飲暴食、喫煙などの生活習慣がかかわっているという説もあります。
[喫茶店]胃肉腫の検査と診断と治療
 内科、消化器科の医師による診断では、内視鏡検査が有用となります。内視鏡で直接胃の中を診ることで、腫瘍の存在を確認することができます。胃肉腫の確定診断には、病理学的に肉腫の組織を断定する必要があります。内視鏡検査では、検査と同時に病変部の組織を採取して病理検査をすることもできます。悪性リンパ腫は潰瘍を作りやすいため、病変を発見しやすくなります。
 一方、平滑筋肉腫などの間葉系腫瘍の場合は、初期のころには病変が胃の粘膜の下にあり、通常の内視鏡では見逃されることがあります。このような場合は、内視鏡エコー検査で胃の粘膜の下の病変の有無を判定することになります。平滑筋肉腫などの間葉系腫瘍は確定診断がなされないまま手術で切除し、手術後の病理検査で確定するケースもあります。また、内視鏡で病変が発見できない場合、上部消化管造影検査が行われることもあり、粘膜下からの圧排(あっぱい)を発見することが可能です。
 転移の有無などを検査する際には、腹部超音波検査や腹部CT検査を行って全身をチェックします。
 内科、消化器科の医師による治療では、胃肉腫に多い悪性リンパ腫の場合は、抗がん剤による化学療法で治療することが多く、平滑筋肉腫などの間葉系腫瘍の場合は、切除することで診断と治療を同時に行います。腫瘍の大きさが2〜3センチ未満では、内視鏡でのレーザー照射療法やエタノール局注療法を行い、それ以上の大きさでは外科的な切除が適応となります。
 平滑筋肉腫などの間葉系腫瘍はリンパ節転移を起こすことはまれで、万が一リンパ節転移を起こしている場合は、かなり進んだ腫瘍であることが多く、リンパ節を切除しても治療効果は不明です。従って、原則としてリンパ節を切除せず、腫瘍の部分をまるごと切除して胃は残すことが多くなります。ただし、胃の入り口の噴門、胃の出口の幽門やその近くに腫瘍ができた場合は、噴門側胃切除術や幽門側胃切除術が必要になることがあります。
 胃肉腫の予後は、胃がんと比較すると良好とされています。5年生存率は表層性の場合90%以上、進行例でも50%程度とされます。
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