So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

■用語 腎性尿崩症 [用語(さ行)]



[喫茶店]抗利尿ホルモンに腎臓が反応しないために、体内の水分が過剰に尿として排出される疾患
 腎性(じんせい)尿崩症とは、利尿を妨げる働きをする抗利尿ホルモン(バソプレシン)の分泌は正常でも、腎尿細管における作用障害に由来して腎臓が反応しなくなり、体内への水分の再吸収が低下するために、水分が過剰に尿として排出される疾患。
 一方、利尿を妨げる働きをする抗利尿ホルモンの分泌量の低下で、体内への水分の再吸収が低下するために、水分が過剰に尿として排出される疾患は、中枢性尿崩症です。抗利尿ホルモンは、大脳の下部に位置する視床下部で合成され、神経連絡路を通って下垂体(脳下垂体)後葉に運ばれて貯蔵された後、血液中に放出されて腎臓に作用し尿の量を調節します。
 腎性尿崩症はまれな疾患で、その多くは先天的な遺伝が原因で、出生直後から症状が出現します。このほか、薬剤の副作用などで後天的に症状が出現することがあります。
 先天性の腎性尿崩症は、腎臓の腎尿細管の抗利尿ホルモン2型受容体の遺伝子異常でほとんどが出現するとされ、性染色体であるX染色体の劣性遺伝のため、男性にのみに発症します。X染色体を2本持つ女性は、発症しないものの保因者になるため、妊娠した場合、腎性尿崩症を受け継ぐ男子が生まれる可能性があります。
 また、まれに尿細管の抗利尿ホルモン感受性アクアポリン(水チャンネル)の遺伝子異常によっても出現します。この遺伝子異常は、常染色体の劣性遺伝によって発症します。
 後天性の腎性尿崩症の原因となる薬剤は、双極性障害(躁〈そう〉うつ病)の躁状態治療薬、抗リウマチ薬、抗HIV薬、抗菌薬、抗ウイルス薬など広範囲にわたります。薬剤を服用後、数日から1年くらいで発症することが多く、数年以上たって発症することもあります。
 また、何らかの理由で血液中のカリウム値が低くなった場合や、カルシウム値が高くなった場合にも、発症することがあります。そのほか、慢性腎盂(じんう)腎炎、シェーグレン症候群、骨髄腫(しゅ)などの疾患によって腎臓が障害された時にも、発症することがあります。
 先天性の腎性尿崩症により乳幼児が発症すると、のどの渇きによる多飲、多尿があり、また、夜間尿の増加や夜尿症などが起こります。のどの渇きを訴えることができないため、激しい脱水による発熱と嘔吐(おうと)、けいれんを起こし、血中のナトリウム値が上昇します。この高ナトリウム血症が起こると、脳が障害され、発達障害や精神遅滞を起こしてしまう可能性があります。
 後天性の腎性尿崩症は、いずれの年代でも、徐々にあるいは突然、発症します。発症すると、のどが渇いて過剰に飲水するといった症状が現れ、多尿を呈します。1日に排出される尿量は3~15リットルと、通常の2倍~10倍にもなります。ひどい時には、1日30リットル〜40リットルになることもあります。
 薄い尿の大量排出は、特に夜間に著しくなります。飲水は冷水を好む傾向があり、たくさん飲むために、食べ物があまり取れず、体重は減少します。
 一般に、口渇中枢は正常であるため、多尿に見合った飲水をしていれば脱水状態になることはありません。進行すると、体液が減少し、発汗の減少、皮膚や粘膜の乾燥、微熱などの症状がみられることがあります。
 1日3リットル以上の著しい多尿や口渇、多飲などの症状がみられた際には、糖尿病や心因性多飲症とともに腎性尿崩症である可能性があります。内科か内分泌科、頭部外傷や脳手術の既往歴がある人は中枢性尿崩症である可能性もありますので、脳外科か脳神経外科の専門医と相談して下さい。
[喫茶店]腎性尿崩症の検査と診断と治療 
 内科、内分泌科、脳外科、脳神経外科の医師による診断では、早急に採尿検査、採血検査などを行い、多飲、多尿を示す糖尿病を除外します。これが除外された後、心因性多飲症などとの鑑別が必要になります。
 心因性多飲症は、精神的原因で強迫的に多飲してしまう疾患です。血漿(けっしょう)浸透圧と血中の抗利尿ホルモンを測定して、鑑別診断に用います。鑑別が難しい場合、水制限試験を行います。水分摂取の制限を行うと、心因性多飲症では尿浸透圧が血漿浸透圧を超えて濃縮がみられますが、中枢性尿崩症では尿浸透圧が血漿浸透圧を超えることはありません。腎性尿崩症では、抗利尿ホルモンは高値になります。
 腎性尿崩症と中枢性尿崩症の区別は、利尿ホルモンの合成類似体であるバソプレシン剤の投与によって、尿が濃縮されるか否かで調べます。反応せず尿が濃縮されないのが腎性尿崩症であり、尿が濃縮されるのが中枢性尿崩症です。
 内科、内分泌科、脳外科、脳神経外科の医師による治療では、先天性の腎性尿崩症の場合は根治できる治療法がないため、高度脱水、高ナトリウム血症を起こさないように長期的な経過観察を続けます。
 薬剤が原因の後天性の腎性尿崩症の場合は、早期発見で障害が軽度なら、原因薬剤の中止のみでよく、1カ月ほどで症状が改善されることが多いので、経過観察を行います。
 原因薬剤の中止でも回復が遅れる場合は、利尿ホルモンの合成類似体であるバソプレシン剤や、デスモプレシン剤を用いた治療を行います。尿量を減らす目的で、抗利尿ホルモンの産生を刺激するサイアザイド系(チアジド系)利尿薬を使用することもあります。
 そのほかの疾患が原因とされる後天性の腎性尿崩症の場合は、原因疾患の治療と、腎臓障害、脱水、高ナトリウム血症の有無の経過観察を続けます。




nice!(7)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

■大腸がんの再発、転移を防ぐ新物質を開発 国立がんセンターなど [健康ダイジェスト]





 国立がん研究センターや理化学研究所などの研究チームは26日、大腸がんの再発や転移を防ぐ可能性がある新たな化学物質を開発したと発表しました。
 従来の抗がん剤が効きにくく、再発や転移をしやすい「がん幹細胞」を抑える効果があり、新たな抗がん剤として実用化を目指すといいます。
 大腸がんは国内では年間約13万人が発症して、部位別で最も多くなり、年間約5万人が死亡しています。転移がなければ手術で治りますが、転移して再発した場合、抗がん剤を併用して治療を続けるうちに抗がん剤が効かなくなるため、転移がある大腸がん患者の5年生存率は約15パーセントにとどまっています。
 大腸がん患者の9割は、細胞の増殖などを制御する「Wnt(ウィント)シグナル」と呼ばれる細胞内の命令系統に異常が生じて、がん細胞やその元になるがん幹細胞の増殖、発生が引き起こされるといいます。
 国立がん研究センター研究所の山田哲司(てっし)・創薬臨床研究分野長らは、このシグナル異常に強く関与している酵素を発見。この酵素の働きを妨げることで、がん細胞の増殖を抑える「NCB―0846」と呼ぶ新しい化学物質を作製しました。
 人間の大腸がんの細胞を移植したマウスに、この「NCB―0846」を投与したところ、しなかった場合に比べ、腫瘍(しゅよう)の拡大を8~9割抑えられました。特に、従来の抗がん剤が効きにくいがん幹細胞が、新たに腫瘍を作る能力を大幅に抑制できたといいます。
 山田さんは、「大腸がんの再発や転移にかかわるがん幹細胞を抑える効果が高い物質を開発できた。動物実験をさらに進め、1~2年後には臨床試験(治験)に入りたい」と話しています。
 研究成果は、イギリスの科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に26日付で掲載されました。

 2016年8月27日(土)
nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

■子供の食べ物、家計のゆとりで格差 厚労省が乳幼児栄養調査 [健康ダイジェスト]





 家計にゆとりがある家庭の子供は野菜や魚の摂取頻度が多く、ゆとりがない家庭ではインスタント食品が多いという傾向が、厚生労働省が24日にまとめた2015年度の「乳幼児栄養調査」で、明らかになりました。
 厚労省によると、乳幼児に関し、経済状況と食べ物摂取の関連が明らかになったのは初めてといいます。
 乳幼児栄養調査は、食生活の改善に役立てるため1985年度から10年ごとに実施し、今年が4回目。保護者を通じ無作為に選んだ全国1106地区の6歳未満(2015年5月31日現在)の子供3871人を分析しました。経済状況に関する項目は、初めて設けました。
 その結果、家計に「ゆとりがある」と回答した家庭では、野菜を1日2回以上食べる子供が60・5パーセントだったのに対し、「ゆとりがない」とする家庭では46・4パーセントにとどまり、摂取頻度に差がみられました。「ゆとりがある」家庭では、魚を週4日以上食べる子供が49・5パーセントだったのに対し、「ゆとりがない」家庭では34・7パーセントにとどまり、摂取頻度に15ポイント近い差がみられました。大豆・大豆製品、果物でも、同様の傾向が出ました。
 一方、インスタントラーメンやカップ麺を週1回以上食べる子供の割合は、「ゆとりがない」家庭の13パーセントが「ゆとりがある」家庭の7・8パーセントの2倍近くに上りました。菓子・菓子パンでも、同様の傾向が出ました。厚労省は、「大人も同様の傾向にあり対策が必要。結果を分析した上で栄養施策に生かしたい」としています。
 また、食事が原因と思われるアレルギー症状は、約7人に1人の14・8パーセントが経験。そのうち87・8パーセントが医療機関を受診しましたが、11・2パーセントは受診しませんでした。受診しなかった保護者の対応(複数回答)は、「家族に相談した」(43・8パーセント)や「インターネットや雑誌で対処方法を探した」(25・0パーセント)が多くなりました。
 食物アレルギーの原因と思われる食べ物の除去や制限をしたことがある保護者は23・6パーセントでしたが、このうち約4割は医師の指示を受けていませんでした。厚労省は、「原因の食べ物を正確に特定しないとアレルギー症状を繰り返したり、不必要に栄養を除いたりする可能性がある」として、「調査結果を自治体などに知らせて、医師の指示を受けるよう啓発したい」と話しています。
 朝食を食べないことがある子供は6・4パーセントで、対象年齢などは異なるものの、10年前の2010年度と似た水準でした。ただし、保護者が「全く食べない」「ほとんど食べない」という世帯では、子供が「必ず食べる」割合がいずれも約8割に下がり、保護者の食生活を反映していました。
 授乳期の栄養方法は、母乳の割合が増加。出産施設での支援の充実などを背景に、生後1カ月では51・3パーセント(前回比で8・9ポイント増)、3カ月で54・7パーセント(前回比で16・7ポイント増)でした。
 女子栄養大の川端輝江・教授(基礎栄養学)は、「生活にゆとりのない家庭は、ゆとりのある家庭と比べ、親の年齢が若く、共働きや一人親も多いと考えられる。子供の食事内容の差は、金銭的な問題だけでなく、親の食べ物の好みや栄養や健康に関する知識、調理にかけられる時間の差を反映しているのだろう。栄養バランスの偏りは年齢が低いほど将来の健康問題への影響が大きい。生鮮食品は買い物が重要なので、時間の余裕がない家庭でも買い物がしやすい流通システムがあるといい」と話しています。

 2016年8月27日(土)
nice!(8)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康