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■地下鉄駅ホームのPM2・5濃度、最大で地上の約5倍に 慶応大が調査 [健康ダイジェスト]


 健康への影響が懸念される微小粒子状物質「PM2・5」について、慶応大学の研究チームが地下鉄駅で調査をしたところ、最大で地上の約5倍の濃度に上ったことがわかりました。電車がブレーキをかける際に車輪やレール、ブレーキの部品が摩擦で削れて発生しているとみられ、専門家は「呼吸器などに病気がある人や長期間働く人などへの影響を調査する必要がある」と指摘しています。
 日本の専門誌「大気環境学会誌」に論文が掲載されました。
 PM2・5は大気中を浮遊する大きさが1000分の2・5ミリ以下の極めて小さい粒子状の物質のことで、成分は鉄などの金属や硫酸塩や硝酸塩、そして有機物などさまざまです。工場や自動車の排ガスなどから発生するほか、中国からも飛来し、吸い込むと肺の奥まで入りこみ、ぜんそくや気管支炎、肺がんなど、呼吸器の病気や不整脈など循環器の病気のリスクが相対的に高まるとされています。
 日本では10年前に屋外の大気中の環境基準がつくられ監視が強化されてきましたが、地下鉄駅や地下街、屋内など閉鎖した場所の基準はなく、実態がよくわかっていません。
 慶応大学の奥田知明准教授(環境化学)の研究チームは、横浜市交通局の協力を得て、横浜市内の地下鉄駅のホームで、昨年7月17日の午前5時から午後8時までPM2・5の調査をしました。
 その結果、始発から濃度が上がり始め、1立方メートル当たりの1時間の平均濃度は午前9時から10時で最も高い約120マイクログラムとなり、同じ時間帯の地上の約5倍に上りました。また、始発後の午前6時から14時間の平均濃度は約80マイクログラムで、環境省の屋外の1日平均の基準35マイクログラムと比べると、約2・3倍となりました。
 成分を分析したところ、金属が多く、特に鉄を含むPM2・5は地上の約200倍に上りました。
 発生原因について、研究チームでは、電車がブレーキをかける際に車輪やレール、ブレーキの部品が摩擦で削れるほか、パンタグラフと架線の接触でもPM2・5が発生しているとみています。このPM2・5はトンネル内を浮遊したり、底にたまったりして、電車が通過するたびに巻き上げられて駅ホームに流れ込むと考えられます。
 また、通勤ラッシュで濃度が高くなるのは、時間当たりの電車の本数が増えることや、多くの人を乗せているため、車体が重くなりブレーキをかける際、車輪やレールにより摩擦がかかるためとみられます。
 奥田准教授は、「地上のPM2・5は改善されているが、地下鉄の実態はわかっていない。今回は1日だけの調査だったが、ほかの駅や地下鉄にも調査を広げる必要がある」とした上で、「地下鉄の空気の環境を誰が責任を持つのかわかりずらく、今まで見過ごされてきた空間だといえる。今後、地下鉄を始め、閉鎖空間の基準の整備も検討すべきだ」と指摘しています。
 横浜市交通局では送風機などでトンネルや駅構内の換気を行っているほか、トンネル内の清掃も定期的に行って粉じん対策をしているということです。
 今回のPM2・5の調査結果について、横浜市交通局は「健康への影響について科学的な知見や研究成果がまだ少ない中で今すぐ具体的な対策を講じるのは難しいが、今後の研究成果によっては対策を検討していかないといけないと考えている」としています。
 海外の地下鉄では10数年前からPM2・5の問題が指摘され、実態調査と対策が進んでいます。このうち、世界で最も古いイギリス・ロンドンの地下鉄では、2003年に調査が行われ、最も高い駅では1立方メートル当たりの3日間の平均濃度が、約480マイクログラムとなるなど、汚染が確認されました。
 調査結果をまとめた報告書では、駅員や一般利用者の肺への影響は低いとする一方、PM2・5の成分の中に鉄が認められ、毒性が確認されたとして、削減努力をすべきと指摘しています。
 こうした実態を踏まえ、ロンドン市長は一昨年、地下鉄の環境を改善するための行動計画を発表し、観測装置の設置や微粒子の吸着装置を使った除去などを行うとしました。
 PM2・5の健康影響に詳しい京都大学の高野裕久教授は、「濃度自体は高いが、一般の利用者のように駅を利用する時間が短ければ大きな問題にならないと考えられる。しかし、PM2・5の影響を受けやすい呼吸器や循環器に疾患がある人やアレルギーの人、高齢者や子供、また長く駅に滞在する人は、より注意をする必要がある。また、成分が屋外と異なって鉄などの金属が多いということが気になる。金属は一般的な大気環境中のPM2・5では、悪影響を及ぼす成分であると指摘されていて、地下鉄のPM2・5でも影響があるか調べることが必要だ」と話しています。

 2019年1月16日(水)
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■埼玉県がインフルエンザ流行警報を発令 昨季より1週間早まる [健康ダイジェスト]


 埼玉県は16日、インフルエンザの「流行警報」を発令しました。1月7~13日の1週間でインフルエンザの報告数が1医療機関当たり平均41・02人(前週比27・37人増)となり、県全体で国の定める基準値の30人を超えました。警報発令は昨シーズンより1週間早まりました。
 今シーズンのインフルエンザは昨年12月初めに流行期に入り、昨年末に患者数が増加したため8日に流行注意報を発令しましたが、1月に入りさらに患者数が増加していりため「格上げ」しました。埼玉県保健医療政策課は、せきエチケット、手洗いの励行、適度な湿度の保持、十分な休養とバランスの取れた栄養摂取など感染予防を呼び掛けています。
 埼玉県は259の医療機関から、インフルエンザの患者数などについて毎週報告を受けています。保健所管内別の患者報告数は幸手保健所55・21人が最も多く、鴻巣保健所54・21人、南部保健所(蕨、戸田両市)54・00人と続きました。
 一方、流行には地域差があるといいます。埼玉県は、「まだ流行していない地域でも油断せず、患者が増えている地域は拡大防止を徹底してほしい」と呼び掛けています。

 2019年1月16日(水)
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